第169話のテーマは『銀行の文化を変える』です。
銀行の口座を替えました
いまから数十年前に会社に就職して銀行口座をつくれと言われあまり銀行のこともわからずに会社から歩いて1分の場所に<北海道拓殖銀行>があったのでそこで人生初の銀行口座を設けました。
それから4年後に少し銀行事情がわかりはじめ名古屋地元の都市銀行である<東海銀行>に口座を替えました。
やがて1997年に<北海道拓殖銀行>が経営破綻。
やはり何らかの感情が沸き起こったことを覚えています。
つづいて<山一證券>が自主廃業し翌年には<日本長期信用銀行>が破綻しました。
その2カ月後に<日本債券信用銀行>が破綻。
「バブル崩壊」と「不良債権問題」がその起因となりました。
<みずほFG>のビジネスモデル
それ以降の銀行の再編を見てみると……<みずほ・FG(注1)>は
- 第一勧業銀行
- 富士銀行
- 日本興業銀行
- 安田信託銀行の合併や統合によって現在に至り
<三菱東京UFJ・FG>は
- 三菱銀行
- 東京銀行
- 三菱信託銀行
- 日本信託銀行
- 三和銀行
- 東海銀行
- 東洋信託銀行
- しんきん信託銀行の合併や統合によって現在に至り
<三井住友・FG>は
- 三井銀行
- 太陽神戸銀行
- 住友銀行
- 太平洋銀行の合併によって現在に至っています。
2000年のグループの発足以来2002年と2011年の2回にわたってATMなどの大規模なシステム障害を発生させた<みずほ・FG>がやっと全面的に刷新したシステムを完成することになります。
そもそもシステム障害を起こした原因は
- <みずほ銀行>
- <みずほコーポレート銀行>
- <みずほ信託銀行>
というグループの3行が個別のシステムを継続したからです。
この新システムの移行にともない『フィンテック(注2)』への新サービスも投入するようでなにやら<みずほ・FG>のなかで大きな変革が起きているようです。
地元の中京圏では企業のメインバンクのランキングは<三菱東京UFJ銀行>が市場シェアの24%で1位。
やはり<東海銀行>の地盤だったからでしょうか。
2位が<名古屋銀行>(10%)3位が<愛知銀行>(8%)<岡崎信用金庫><中京銀行>と地域の金融機関が続きます。
そこで<みずほ・FG>は「ものづくり企業」が集積しており堅調な企業の多い東海エリアを本格的に攻める様子を見せています。
今春には「海外支援」「事業承継」の専門部署を名古屋支店に設置し企業への積極的な提案力強化のためコンサルティング部も設置しました。
さらには東海エリアで初めてという常駐役員の冨田克典常務執行役員を名古屋支店に着任させたことでその本気度がわかります。
これは今年4月に<みずほ・FG>が新体制になりあらたに打ち出されたひとつの施策だと思います。
昨年の2016年4月に<みずほ銀行><みずほ信託銀行><みずほ証券>のグループ3行を横断するカタチで5つのカンパニー制を導入しました。
◉リテール・事業法人カンパニー◉大企業カンパニー◉海外企業カンパニー◉市場カンパニー◉資産運用カンパニーの5つのカンパニーになります。
そのカンパニー制を導入した企画立案者が藤原弘治氏で今年4月から<みずほ銀行>の頭取に就任しています。
『異次元の広さと深さを持つグループ連携をめざす。』
と言う藤原弘治頭取ですがそれは『ワンみずほ』という戦略でグループ3行の連携により貸出金利で稼ぐ「金利収支」の従来型ビジネスモデルではなく調査やコンサルティングなどで稼ぐ『非金利収支』のビジネスモデルに転換させていくというあらたな『ビジネスモデル』戦略です。
藤原頭取の嫌いな言葉は「囲い込み」だそうですがひとつひとつの提案をお客様にしていくことでしっかりと信頼を構築してくという強い想いを持っているのでしょう。
この藤原頭取の発言したなかでもいちばん好きな言葉があります。
『銀行の文化を変える!』という言葉です。
これが<みずほ・FG>のあらたな事業領域になると思います。
来年4月からこの藤原頭取が「全国銀行協会」の会長に就任することが決まりました。
今後の藤原頭取の活躍をおおいに期待したいと思います。
*注1=FG(フィナンシャルグループ)銀行などの子会社を傘下に持つ金融持株会社のこと。
*注2=フィンテック金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語。
AIなどの最新技術を駆使した金融サービスのこと。
このことから何を学べるでしょうか?
企業は……古いしがらみを捨てて新たな道を切り開くことが重要である。
古いしがらみに費やすエネルギーはマイナスのエネルギーでしかない。


