第175話のテーマは『選択と集中の考え方』です。
ラグビーで想い出すのは……
昨日は福岡市で行われた強化試合でラグビーの日本代表が世界選抜と対戦して27対47で敗れました。
世界選抜のチームは元日本代表の五郎丸歩選手が6本中5本のキックを成功させて藤田慶和選手が2つのトライを決めました。
日本代表のジョセフヘッドコーチはこれからの課題が見えたと発言。
私にとってのラグビーは主将の松尾雄治氏が率いる「新日鉄釜石」が印象的でした。
社会人大会と日本選手権で7連覇を達成したことで圧倒的に強いチームという記憶が刷り込まれました。
<新日鐵住金>のビジネスモデル
<新日鉄>は1970年に<八幡製鉄>と<富士製鉄>が合併してできた会社ですが5年前の2012年10月に<住友金属工業>と合併して現在の日本最大手の鉄鋼メーカー<新日鐵住金>になりました。
データ改ざん問題でいま騒がれている<神戸製鋼所>の3番手にあたる大株主が<新日鐵住金>です。
今回の<神戸製鋼所>の不祥事で<新日鐵住金>にとって「川向こうの火事」というわけにはどうやらいかないかもしれません。
今年1月に<新日鐵住金>は大分製鉄所で実際に火災事故が起きました。
これに対して約250億円を投資して大幅に設備などを刷新させて8月に再稼働させています。
それ以外にも鹿島製鉄所のコークス炉を増設し君津製鉄所ではコークス炉を更新するなどして600億円以上の投資をしています。
これは国内製鉄所の設備が老朽化していることもあるためで<新日鐵住金>としては2017年度に4500億円の増設や更新などの設備投資をしていくようです。
今年度の半期決算では純利益が前年同期比の9倍の991億円。
自動車や建設向けの需要が本格化し始めているためでありそれ以外に中国での鋼材の過剰生産が減っていることが関係しています。
「中国の鋼材の過剰生産」とは……自国で消費しきれなくなった鉄鋼を安値で大量に輸出したことで世界の鉄鋼市場が急激に悪化し『鉄冷え』現象が続いていました。
このことで世界の鉄鋼メーカーによる『世界鉄鋼会議』で中国を強く批判。
このこともあり中国政府は鉄鋼の過剰設備問題の解決に動きはじめ昨年の2016年から生産能力の削減を進めてきました。
今年に入り能力の削減効果が出はじめており国内の鉄鋼メーカーの業績が少しずつ回復しています。
1970年代の世界の鉄鋼メーカーは<新日本製鉄>をトップとして日本メーカーが4社と欧米のメーカー6社でした。
2013年の世界の鉄鋼メーカーは中国メーカーが6社日本メーカーが2社欧州と韓国のメーカーが1社ずつ。
昨年の2016年には中国の大手2社が合併することで世界2位の会社になりました。
世界トップの<アルセロールミタル>がイタリアの買収計画を発表するなど世界での鉄鋼メーカーの再編の動きが活発になっています。
今年3月に<新日鐵住金>が<日新製鋼>を子会社化したことで国内の鉄鋼メーカーは3社に絞られました。
このようなメーカーの再編や世界の需要の高まりのなかで<新日鐵住金>の進藤孝生社長はどのようなビジョンで経営していくのでしょうか?
◉ビジョン(目標)は……「日本をベースとしたグローバルカンパニーとして世界の鉄鋼業を主導していく」◉事業領域は……「事業を多角化せずに鉄鋼事業を極めていく」いわゆる事業の「選択と集中」の考え方ですがこれと正反対の考え方をもつのが<神戸製鋼所>の多角化戦略です。
今回の不祥事の要因になっているのではないかと思います。
◉経営手法は……「輸出するより現地化する」◉経営指針は……「規模のみの追求はしない一定の利益を稼ぎ続ける会社にする」これらの要素でこれからの<新日鐵住金>のビジネスモデルを構築していきます。
このような発言をしている<新日鐵住金>の進藤孝生社長は今月から『世界鉄鋼協会』の会長に就任しました。
会長に就任してから『世界鉄鋼協会』の長期課題として
- メガトレンドによる構造変化
- CO2の排出削減の2つを挙げています。
さらに今年から経団連の副会長にも就任しています。
今後の事業展開におおいに期待をしたいと思います。
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このことから何を学べるでしょうか?
強い会社は……自社の持つ強みを正しく理解している。
強い会社は……事業の目的と目標がより明確で理にかなっている。
ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 O2O:(オンライン・ツー・オフライン)インターネットなどのオンラインからリアル店舗のオフラインへお客さまを呼び込む手法のこと。
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*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


