第189話のテーマは『何をやらないか』です。
パソコンと言えば……
パソコンの「PC-9800シリーズ」と言えば<NEC>のことでした。
このパソコンのことを「キュッぱち」と言っていました。
もちろんパソコンの初期の頃ですから仕組みや操作などがわかりにくくて書店で「PC-9800シリーズ」の解説本を購入した記憶があります。
ソフトの「一太郎」も発売されて徐々に使いやすくなっていきましたがなにせ当時のことですから……「パソコン」は何に使うのかさえおぼろげな感じでした。
とにかく文章を打ち込むワープロ機能としてのパソコンのイメージが強かったように思います。
<NEC>のビジネスモデル
それまで<日本電信電話公社>のファミリーの一員として<富士通>と並んでいた<NEC>は電話交換機などの製造をしていました。
業績も好調でしたから何事もなければ現状維持でよかったのですが1977年に小林宏治会長が「今のままでは将来性がない」と考え『コンピュータと通信の融合』を提唱して「C&C」という新たな企業理念を打ちたてました。
「C&C」とは「Computer & Communication」の略称になりますが情報・通信系を中心とした総合電機メーカーへと進化しました。
このことにより1982年に「PC-9800シリーズ」が発売されましたがまるで「パソコンの代名詞」のように扱われていた記憶があります。
やがてパソコンや半導体の製造で会社はおおきく成長していきましたが一時期業績が低迷してきたため総合電機メーカーから原点である「C&C」……コンピュータシステムと通信を中心とした電機メーカーへ転換して2001年3月期には売上高5兆4097億円という過去最高を達成することができました。
ところが2017年3月期には2兆6650億円にまで減少。
2001年3月期の売上高から半分程度になっています。
過去の「総合電機メーカー」の頃からみてみると◉「半導体」◉「パソコン」◉「携帯電話」などの事業を順次切り離してきましたがふたたび今年8月に「車載電池事業」からの撤退を発表しています。
これからどのようなビジネスモデルで展開しようとしているのでしょうか?
いま、取り組んでいる個々の事業からみてみましょう。
ひとつはインドなどの新興国の携帯電話基地局向けに2019年度から給電事業を始めようとしています。
これは新興国にとっては安定的に電力を供給できていないため新興国が成長を続けていくことで給電需要が高まるとみているからです。
ふたつ目は次世代通信規格「第5世代」いわゆる「5G」で安定して高品質の通信ができる基地局システムを開発しました。
これから<NTTドコモ>と共同で検証実験を進めていきます。
みっつ目はAIを活用した医療現場の負担を軽減する医療支援事業や企業向けのヘルスケア事業です。
さらにはAIを活用した企画コンサルティング事業です。
企業へ「コト消費」関連サービスの顧客情報の分析と助言を行います。
昨年の2016年11月にシステム開発子会社の2社を統合。
これからの成長分野である◉AI(人工知能)◉IoT(インターネット・オブ・シングズ)◉セキュリティ◉クラウドサービスなどの専門知識を持った要員を集約することが目的でした。
今月11月には顧客企業へのデジタル化を支援する体制を強化すると発表しました。
2018年度中にデータ分析やビジネスモデル提案などができる専門人材を1000人に増やし顧客企業の「デジタル変革」を支援するソフトウエアやサービスを拡充していく考えです。
これらの取り組みを考えるとまだ明確な事業戦略ができていないように思えます。
企業が事業戦略を明確にするときにはまずは「やらないことを決める!」ということが最も重要であれもこれもと事業の柱を立てるのは最も避けるべき戦略です。
つまり現在の事業の『選択と集中』が最優先されるべきなのです。
売上高の低迷を受けて2019年3月期を最終年度とする「中期経営計画」を撤回して2018年1月にはあらたな「中期経営計画」を策定するようですが自社の強みを活かしたこれからのビジネスモデルをどれだけ早く構築できるかが<NEC>の再生の鍵になります。
(ブログは月〜金曜に投稿)
このことから何を学べるでしょうか?
業績が低迷している会社は……次々と事業を増やしていく「足し算発想」ではなく何をやめるのかという「引き算発想」が必用不可欠である。
◉Amebaブログ:◉Ameba0wnd:◉Facebook:◉Facebook頁:ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 仮想現実:(VR= virtual reality)感覚を刺激することで現実のように知覚させる技術。
*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


