第215話のテーマは『事業の多角化の落とし穴』です。
(*ブログ=月・水・金曜に投稿)
知ったばかりの言葉を使いたがる
「ソフト」と「ハード」という呼び方を知ったのは何歳のころだっただろうか?
いわゆる「ソフトウェア」「ハードウェア」という分け方の呼び名のことです。
知ってからはどこででも(知ったかぶりして)頻繁に使っていたように思います。
ことに広告業界ではカタカナ用語が多用されるので使おうと思えば「大切なのはソフトだよね」のようにいつでもどこでも使えます。
パソコンが普及してからは誰もが使う一般用語になりました。
そのころになるとさすがに使わなくなりましたが。
<富士ソフト>のビジネスモデル
「ソフト」が社名についた会社に<富士ソフト>があります。
1970年に<富士ソフトウェア研究所>が設立。
1984年に<富士ソフトウェア>に社名変更して1987年には株式を上場しています。
1989年にプレ大会を開催した「全日本ロボット相撲大会」は現在では「世界大会」にまで規模が拡大しています。
社名どおり銀行などの金融系や医療、製造などの業務系システムの開発と構築を事業としていますが最近では自動車の電装化に伴うエンジン制御や運転アシストなどのソフト開発の売上が好調なため昨年の2016年1~6月期は連結営業利益が115%増でした。
2016年8月には<日本食研ホールディングス>と組んで食品会社向けの需要予測システムを開発しています。
2016年10月には関西地区で3ヶ所目になる「大阪第2オフィス」を新設しましたが2020年ごろまでに現在の5割増の300人体制にして自動運転関連などの開発案件に対応させていくようです。
2016年12月期は引き続き自動車関連に加え産業機械向けもソフトウエア開発が好調で営業利益は前期比3%増です。
今年4月には講談社やNTTドコモなどが「週刊鉄腕アトムを作ろう!」を創刊しましたが全70号分を組み立てると鉄腕アトムが完成します。
内蔵基盤は<VAIO>ですがAIとOSは<富士ソフト>が開発。
講談社の野間省伸社長は……「世界に類を見ないユニークなロボット」ができると話しています。
<富士ソフト>は自社開発の会話ロボット「パルロ」を開発していて今年11月から熊本市の<肥後銀行>の店舗で資産運用の助言に役立てる実証実験を始めると発表しています。
この会話ロボット「パルロ」は介護業界からの引き合いも強く本格的な実用化に向けて支援効果などを検証しています。
今年8月には<富士ソフト>の坂下智保社長があらたに戦略を発表しています。
その戦略名は「アイスクリーム」で「AIS―CRM」と書きます。
◉AI(人工知能)◉IoT(モノをネットにつなぐ)◉Security(安全、防犯)◉Cloud(クラウドサービス)◉Robot(ロボット)◉autoMotive(自動車)という単語の頭文字ですがいま流行りのキーワードが並びます。
<富士ソフト>の課題は利益率が高くないソフト開発が中心。
そのため付加価値の高い「流行りのキーワード」への事業展開を目標にしたいと考えています。
今春は主要グループ会社の合計で643名を採用しています。
今月12月には東京汐留イタリア街の都有地2区画に地上9階建ての複合ビル2棟を2020年ごろに完成させ<富士ソフト>が開発拠点として2棟をオフィスにすると発表しています。
ヒト(新卒)を大量に採用しモノ(オフィス)を揃えた段階であらたに打って出る気配を感じますがいつも言うように……事業の多角化で注意しなければいけないことは事業の拡散的多角化ではなく事業の集積的多角化を狙うべきです。
いわゆる事業の「選択と集中」が持続的成長にとって必要不可欠なのです。
(*ブログ投稿=月曜・水曜・金曜)
このことから何を学べるでしょうか?
事業の多角化は……時代や社会の変化に対応するため必要なことである。
しかし事業を多角化するためには自社の強みを基本として新分野に進出するべきでありまったく未知の分野に無謀に進出するべきではない。
◉Amebaブログ:◉Ameba0wnd:◉Facebook:◉Facebook頁:ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 仮想現実:(VR= virtual reality)感覚を刺激することで現実のように知覚させる技術。
*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


