第222話のテーマは『2つの成長戦略』です。
(ブログ=月水金の平日投稿です)
木のぬくもりを感じた
<住友林業>で思い出されるのはやはり「木」のイメージです。
新聞掲載の広告を担当したときその住宅の写真を見て「住みたい家」だと思いました。
住宅などの木の建築物は木のぬくもりを感じることができて気持ちがホッとします。
その時に知ったことは別子銅山の公害対策の一環として製錬所を沖合の四阪島に移転して荒れ果てた山に植林を実施。
その植林をすることから植林事業の<住友林業>を創業。
そのため山林事業において国内有数の山林所有者であること。
なかでも木材や建材の製造・流通は国内トップの扱い高であること。
まさに「木」に関するプロフェッショナル集団の企業でした。
<住友林業>のビジネスモデル
昨年の2017年11月に中国へ初輸出した奈良県産の丸太。
すでに京都府産や和歌山県産なども中国へ輸出していますが奈良県産の丸太も今月から本格的に輸出していきます。
さらに韓国や台湾などへの輸出も視野に入れています。
昨年3月には岐阜県下呂市に「岐阜樹木育苗センター」を建設。
林業用の苗木を供給する体制を整備する協定を結び整備しています。
木材などの製造・流通は<住友林業>の祖業になりますが現在では売上・経常利益ともに住宅事業が多くを占めています。
2016年7月にはオーストラリアの住宅会社である<ウィズダムグループ>を買収。
2013年に子会社化した<ヘンリー・プロパティーズ・グループ>に続いてオーストラリアでは2社目の子会社になります。
2017年1月に米国の住宅会社である<エッジ・ホームズ・グループ>の持ち株会社を買収していますが米国での年間販売戸数を5000戸に増やす狙いがあります。
2017年7月に米国の不動産開発の <クレセント・コミュニティーズ>との合弁会社で賃貸マンションの共同開発をしていて2019年末に完成予定です。
2017年10月にタイで高級分譲マンションの開発を始め戸建ての住宅事業も展開するためタイの不動産開発会社である<プロパティ・パーフェクト・PCL>などと合弁会社を設立しています。
今月1月にはインドネシアの不動産開発会社の<スマレコン・アグン・Tbk>と特定目的会社を設立。
今年春にジャカルタに近いブカシ市で戸建て住宅を約160戸建てます。
このように海外での積極的な提携や買収を実施している理由は日本国内での戸建て住宅の需要がおおきく減少傾向にあるからです。
そのため2016年9月にはデザインの強い設計事務所やリノベーション会社などの6社と提携して中古マンションのリノベーション事業を拡大していきます。
昨年12月に<住友林業>は民泊事業に参入すると発表しています。
民泊の仲介・運営事業の会社である<百戦錬磨>と提携して運営。
2021年度末までに約100億円を投資して民泊用の物件を揃えます。
それだけではありません。
昨年11月には準大手ゼネコンの<熊谷組>との資本業務提携を発表しました。
<熊谷組>の発行済み株式20%を取得して持ち分法適用会社にします。
<住友林業>の市川晃社長は……◉大規模建築のために<熊谷組>が持つ土木の知見が欲しい◉<熊谷組>が強いアジア市場を伸ばしたい◉鉄筋コンクリート住宅の技術を高めたい◉バイオマス発電事業の受注を獲得したいと記者の取材に答えています。
<住友林業>の2018年3月期の戸建て注文住宅販売は前期に比べて6%減る見込みです。
国内の住宅着工戸数は2016年度の97万戸から2030年度には54万戸にまで減るという予測もあるため国内の住宅需要の縮小への対応のため住宅からマンションなどの大型建築まで幅の広い施工能力を高めることでの成長戦略を描いているようです。
つまり国内においては取り扱い物件の分野の拡大。
海外においては提携や買収による住宅事業の拡大。
という2つの成長戦略を描いていると考えられます。
したがってこれらの事業を成功させるためには2つ成長戦略のビジネスモデルを構築する必要があります。
(次回ブログ=22日月曜に投稿します)
このことから何を学べるでしょうか?
複数の成長戦略を描いた場合……それぞれの成長戦略のビジネスモデルが必要になる。
成長戦略が複数になればヒト・モノ・カネの経営資源を複数に分散させることになる。


