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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第234話 ジーユーのビジネスモデル

2018年2月19日 執筆:渡邉ひとし

第234話のテーマは『事業のポジショニング』です。

(ブログ=月水金の平日に投稿します)

購入時期がわからなくても購入動機は明確

<ユニクロ>で商品を購入し始めたのはいつ頃からだったのか思い出せませんがかなり前からだったと思います。

<ユニクロ>の商品の購入動機はやはり「機能性」でした。

そういったことで思い出してみるとフリースフルジップジャケットが最初に購入した商品になるので1998年ごろなのかもしれません。

そのころの購入動機は機能性も含め◉保温性が高い◉軽量◉柔らかい肌触り◉気軽に洗濯ができる◉お値打ちな価格などでした。

<ジーユー>のショップには数回ほど立ち寄りましたが<ユニクロ>よりもファッション性が強くどちらかというと十代の顧客層に合わせた商品が店内に多く陳列されている印象でした。

<ジーユー>のビジネスモデル

2006年に<ファーストリテイリング>と<ダイエー>との業務提携により<ユニクロ>より低価格のカジュアル衣料品というポジショニングで起ちあげられ“もっと「自由」に着よう”という考え方(コンセプト)でできたブランドです。

そのブランド名の由来は「自由」=『GU』です。

<ジーユー>は2016年3月で10年目を迎えました。

2016年8月期までの4年間で売上高を3倍強にまで営業利益は4倍強にまで伸ばしています。

2014年8月期には売上高が1000億円を超えましたがなかでも2015年にヒットした「ガウチョパンツ」は発売後2カ月で約100万本を販売しました。

これは欧米のタウンファッションの情報を探っているなかで「スカートに見えるパンツ」というトレンドが流行しそうだということを掴んだことが勝機でした。

その結果、爆発的に数量が販売できたことだけではなく従来の客層より上の世代である30~40代の女性まで拡大できました。

海外ブランドの<ZARA>や<H&M>は日本国内での人気も集めて成長を続けています。

それに対抗するように……2015年7月にはシンプルなデザインが特徴になる「ジーユーベーシック」を全店で発売しました。

これは着回ししやすい定番品を提供することで男性需要も取り込んでいくことが狙いです。

<ジーユー>の柚木治社長はあらゆる人が自由にファッションを楽しめるオシャレのコンビニエンスストアが狙いで顧客層の拡大を重点テーマに掲げています。

それは売上1000億円が達成できたことで次の目標を3000億円としているためです。

2015年10月に和歌山県へ出店したことで全国の都道府県への出店を達成しました。

さらに同月には中国のネット通販大手の「天猫(Tモール)」に出店しました。

ネット通販専用の倉庫を確保して注文を受けてからすぐに中国全土へ配送できるようにしています。

中国の消費者向けネット通販市場は年間売上が50兆円を超える巨大市場です。

したがって<ジーユー>は中国での店舗数が2店舗にすぎませんでしたがネット通販による市場開拓を先行させたのです。

2016年3月から約650万人のアプリ会員のためにスマホ向けアプリのサービスを充実させました。

アプリ会員限定の割引商品を用意して買い物額に応じたポイントも付与しています。

これはポイントサービスで購買頻度を増加させアプリ会員を増やすことが狙いです。

2016年春から選抜した中国と台湾の現地幹部を日本で育成する制度を始めました。

本部での勤務を1~2年間程度として現地に戻してから店長や部長などを経験させ現地法人の役員候補にするためです。

これは今後、中国や台湾などでの出店を加速度的に増やしていくことが狙いです。

2016年3月にイギリスのロンドンに海外で初めての研究開発拠点を設けました。

柚木社長はファストファッションなどの「トレンドの中心地」と考えており<ユニクロ>とは異なりファッション性の高い商品を開発するため「GUロンドンR&Dセンター」を設置してファッションを重視している<H&M>などに対抗していこうと考えています。

さらには売れ行きに応じた生産と販売ができる仕組みを導入。

生産計画を決めてから店頭に並ぶまで4カ月程度かかっていた従来の期間を取引工場と密接に連携することで半分の2カ月で増産できるようになります。

この新生産方式により試験販売で売れ筋を見極めて反応がよければ大量生産して販売できます。

このことで生産計画の段階での見込み違いによる大量生産のリスクを回避し易くなります。

さらに2017年9月には初期生産を賃金の安い東南アジアで追加生産は中国で生産して納期短縮する新たな体制を構築すると表明しています。

2016年8月から<ジーユー>銀座店で約20台の無人レジを導入して試験運用を始めました。

2017年8月の時点では国内店舗の約半数にあたる176店でセルフレジを導入しています。

これによりレジ作業の店員を大幅に削減できるため接客サービスへの向上を図ります。

2016年9月には10店程度の海外店舗を10年後には1000店に増やすと表明。

まずは中国や韓国などの東南アジアから始めるとしています。

これはファッション性の高い商品を提供する<H&M>や<ZARA>に対抗するためです。

<ジーユー>と<ユニクロ>の2ブランドで海外展開を積極的に進めていく考えです。

しかし<ジーユー>としてのポジショニングがまだ明確に固まっていないように見えます。

<ユニクロ>との棲み分けを今後どうしていくのか?

海外勢の<H&M>や<ZARA>との差別化をどうしていくのか?

このポジショニングを明確にすることで<ジーユー>のビジネスモデルを確実に構築することができます。

(次回ブログ=21日水曜に投稿します)

このことから何を学べるでしょうか?

ビジネスモデルは……競業他社との事業の差別化と業界内における自社のポジショニングを明確にする必要がある。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

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