第244話のテーマは『追い風頼みではない成長戦略』です。
(ブログ=月水金の平日投稿です)
装飾会社の方に助けられて
二十歳のころに看板装飾会社でアルバイトをしていたことがありました。
専務(次期社長)さんに気に入られて役職付きの入社のお誘いをいただきましたがその時は就職についてあまり考えていなかったこともあり丁重にお断りをしました。
それでも名古屋駅地下街のシーリング(天井吊り看板)の仕事を担当させていただき一定の予算を任せられ友人や仲間数人に呼び掛けて仕事を終えた達成感は今でも覚えています。
いまから30年ほど前になりますが岐阜県で大きなイベントが開催されました。
その時のモニュメント製作やこども広場の企画製作を任されたときに展示装飾会社の方にご協力をいただきそれらの製作物が完成した夜に一緒に歌い、飲み明かしたことが懐かしく思い起こされます。
<丹青社>のビジネスモデル
1946年10月に渡辺正治氏が展示装飾業を創業しました。
1959年12月に改組して<丹青社>を設立しています。
1964年2月に大阪営業所を設置してから札幌、福岡、東北などに拠点を設けています。
2017年1月期の連結決算は売上高は前期比4.7%増の707億円ですが純利益は前期比40%減の26億円でした。
商業その他施設の事業は市場環境が堅調に推移していてチェーンストア事業の◉アパレル分野◉飲食店分野◉その他専門店分野なども堅調に推移しています。
ホテルや大型ショールーム等の案件を多く手掛けたことで売上高は前年度を上回りましたが海外の案件などで利益率の低いものがあり純利益を下げる結果となりました。
外国人客の訪日の増加により都市部の商業施設や大型ホテルが集客力を高めようとしていて改装案件が増えています。
さらに企画から施工まで一括で手掛けるような改装の案件も増えているため利益率も高まっています。
加えて駅ビルや空港施設からの受注も伸びて売上高を押し上げる要因になりました。
2017年2~4月期は連結営業利益が前期比の33%減でした。
人手不足と人件費の上昇で外注費が膨らんだことなどが要因です。
売上高は前期比の9%減でしたが2~4月期としては5期ぶりの減収です。
好調だった小売りチェーン店の改装が一巡し都心部の大型ホテルや商業施設の改装などの案件で納期遅れが発生したことが影響しています。
2017年2~7月期の連結純利益は前期比2%増の19億円でした。
大型案件が減ったことや関西支店の移転費用や人材教育費用が膨らんだことなどが影響して4期ぶりの減益を見込んでいましたが協力会社との連携強化で人手を確保するなど協力会社に支払う外注費用を抑えコストを削減しました。
売上高は6%増の402億円でしたがアパレル専門店や飲食店などの大手小売りや外食チェーンの受注案件が伸びています。
さらに企業のショールームやオフィスの改装なども好調でした。
2017年2~10月期の連結決算は純利益が前期比で7%減りました。
利益率の高い文化施設向けの大型案件が減り商業施設関連の大型案件の売上が後ずれし人件費の増加が影響しました。
売上高は1%増の553億円でしたがアパレル店や飲食店や専門店などのチェーンストア向けが伸びています。
2018年3月に2018年1月期の連結純利益が前期比22%増のようだと発表しました。
積極的に出店攻勢をしているアパレルや飲食などのチェーン店向けの内装需要が伸びています。
営業利益は15%増の45億円のようで27年ぶりに過去最高でした。
売上高は6%増の750億円ですがチェーン店向けの内装が伸びてホテルなどの大型案件などもありました。
2018年2月に演出技術の専門チームである「クロスメディアインキュベートセンター」を設置しました。
これはプロジェクションマッピングなどの映像や音響を使った空間づくりの需要が高まっていることへの対応策です。
<丹青社>の高橋貴志社長は東京オリンピック・パラリンピックに向けて「スポンサー企業などのイベント企画も増え仕事の機会が生まれる」と話していますが同業他社だけではなく建設会社やデザイン事務所などの競合他社も同様に狙いを定めています。
訪日客の増加に伴って◉空港や駅◉飲食店◉物販店◉文化施設の新設や改装などの需要も高まっていますがこの先、「五輪」や「訪日客」などの追い風頼みだけではない独自の安定した成長路線をどのように描いていくのか?
将来の成長戦略のビジネスモデルが求められています。
(次回ブログ=16日金曜に投稿します)
このことから何を学べるでしょうか?
追い風に乗った企業は……その状況が長く続くことを願うが追い風が逆風になることも常に考えておく必要がある。
良いときにこそ「悪いときのための方策」を見つけ出して手を打つ必要がある。


