*********************【お詫び】「契約数が3万件以上の事業者」の比率の「全体の7.2%」が「全体の72%」と表記が間違っていましたので訂正して再送させていただきます。
*********************今年も春を感じる間も無く初夏が到来した感がありますね。
6月は空梅雨のように思えますが一気に真夏へと突入するのでしょうか?
ゲリラ豪雨や大雨も予想されるようですが災害にあうことが無いよう願っています。
今日のメルマガの企業事例は< I I J>です。
大企業の企業事例を読んで変化する経営環境を読み取っていただきぜひ自社の事業に照らし合わせながら新たな取り組みに生かしてください。
企業事例:[第345話]のテーマは『インターネット技術のイニシアティブを取り続ける』です。
インターネットサービスプロバイダの商用サービスを開始した日本初の会社1992年12月に<インターネットイニシアティブ企画>を設立しました。
1993年5月に<インターネットイニシアティブ( I I J)>に商号を変更しました。
1993年11月にインターネット接続サービスを開始しました。
1994年2月に旧電気通信事業法に基づく特別第二種電気通信事業者に登録しました。
1999年8月に米国の「NASDAQ」にて株式を公開しました。
2005年12月に「東証マザーズ」に株式を公開しました。
2008年1月に<NTTドコモ>の回線を利用して仮想移動体通信事業者サービスを開始。
2008年3月に<イー・モバイル>」の回線による仮想移動体通信事業者サービスを開始。
2013年6月に社長を務めた鈴木幸一氏が会長に就任元官僚の勝栄二郎氏が社長に就任しました。
2016年12月に<日本テレビ放送網>と合弁で<JOCDN>を設立しました。
<JOCDN>は動画配信プラットフォームの提供会社です。
< I I J >のビジネスモデル2017年12月に格安スマートフォンサービスを提供する仮想移動体通信事業者の市場動向を調査会社の<MM総研>が発表しました。
2017年9月末時点での事業者別シェアは< I I J >が初めて首位になりました。
また「2018年3月」の契約件数の予測を1075万件に予想を下方修正しました。
携帯大手の主要料金プランが最大30%値引きになるなど携帯大手との競争が影響しました。
同じく2017年12月に< I I J ><日本医事保険教育協会><Windy>の3社は「くすりのリスクコンソーシアム」を設立しました。
北九州市で患者に対する薬剤の重複投与・多剤投与の抑制に向けた実証実験を開始したと発表しました。
患者の薬剤使用情報が網羅的に記載された「調剤レセプト情報」を匿名化処理してクラウド上で分析し薬種は違うが効果が同等の複数の薬剤投与を受けているまたは投与を受けている薬剤の数が多い患者を抽出しリストを作成します。
そのリストを基にして<日本医事保険教育協会>のオペレーターから患者に注意喚起し薬剤師にコンタクトしてもらい服薬指導をします。
健康被害の抑制や医療費の適正指導を目的としています。
2018年1月に法人向け格安スマートフォンサービスのセキュリティー性能を高めたことを発表しました。
端末に割り当てられた識別番号を活用して端末と通信カードの番号が一致しないと通信サービスを利用できなくします。
端末を紛失したときもIMEIと電話番号が一致しないとインターネットに接続できないため第三者が通信カードを別のスマホに差しこんでも通信できません。
同じく2018年1月に顧客が複数のデジタル通貨を送金・決済できる仕組みに金融機関などと取り組むと表明しました。
契約者が開設する口座の中でビットコインのような仮想通貨から大手銀行が発行を検討している法定通貨と連動するものまで扱えるようにする考えです。
特性が異なる複数の電子的なお金を網羅的に取り扱うことで利便性の向上を狙います。
<伊藤忠商事>や<三菱UFJ銀行>など20社が出資する見通しです。
新会社<ディーカレット>は2018年度中にデジタル通貨の交換や決済サービスを始める計画です。
顧客と契約してネット上でデジタル通貨を保管・管理する口座「ウォレット」を開設してもらい異なるデジタル通貨を相互に交換したり個人間で送金したりできるようにします。
2022年度をメドに会員数500万人売上高100億円を目指します。
2018年2月に<中部電力>と「IoT」サービスを提供する共同出資会社を設立すると発表しました。
外出先からスマートフォンを経由して家電を動かすようなサービスを共同で提供します。
2018年3月に利用者の情報を記録する「SIMカード」を独自に発行し新しいサービスを始めると発表しました。
I oTや海外旅行者向けの通信サービスに活用することで産業機器や農業など幅広い分野での活用を見込んでいます。
同じく2018年3月に総務省は移動系や固定系や音声系の通信サービスの契約数などを公表しました。
仮想移動体通信事業者の契約数は2017年12月末時点で1764万件で前期比18.7%増でした。
格安スマホに代表される「SIMカード型」が1086万件「通信モジュール」が465万件「単純再販」が176万件でした。
契約数が3万件以上の事業者は1次仮想移動体通信事業者で39社2次以降の仮想移動体通信事業者で20社の計59社と全体の7.2%でした。
2018年12月に発表した「2018年9月末」の格安スマートフォンの契約数は前年比28.7%増でした。
<楽天>が実店舗の拡充などにより2017年9月時点の3位から一気に1位へと台頭しましたが< I I J >は158万件で2位でした。
2019年4月に東南アジア諸国連合地域で人工知能を活用し多言語対応した企業向けのチャットサポートサービスを展開すると表明しました。
質問者とオペレーターのやり取りを人工知能が学習していき徐々に人工知能の対応に切り替えます。
多言語対応にすることで東南アジアでの需要に応える考えです。
2019年5月に情報機器などの通信に必要な契約情報を「SIMカード」ではなく情報機器そのものに記録できるサービスを始めると表明しました。
破損などのリスクがあるカードを使う必要がないため一度に多くの情報機器を使う工場などで需要が見込めます。
ブレーキ関連部品大手である<ワブコ>の日本法人がトレーラーのブレーキの挙動を管理するシステムへの採用を決めました。
ここで現在の< I I J >のビジネスモデルを見ていきましょう。
< I I J >は日本で最初に商用サービスを開始したインターネットサービスプロバイダとして事業をスタートさせましたが現在では「クラウドサービス」を基幹サービスとして
- セキュリティサービス
- M2M:Machine to Machineサービス
- I oT :Internet of Thingsのサービス
などの法人向け I T 事業を推進しています。
ほかにも仮想移動体通信事業者として個人向けの格安スマートフォン事業を提供しています。
クラウドコンピューティングやビッグデータI oT や人工知能などの新たな技術が生まれてきてもそれらの技術を取り込み「インターネット技術である I CT関連市場でイニシアティブを取り続ける」というまさに社名の由来でもある「ミッション」を守り続けています。
つまり経営の軸である「ミッション」を守りながら新たな技術などの変化を受け入れ大きな市場の成長機会があると想定してチャレンジし続けることが< I I J >のビジネスモデルになります。
今日の事例で何を学べるでしょうか?
企業の規模の大きさに関係なく経営環境は変化し続けています。
われわれ中小企業にとっても経営環境の変化に敏感になり自社の事業を見直す必要があります。
その時に重要なことは企業の目的である「ミッション」に沿っているか否かというということです。
自社の「ミッション」に沿っていない事業の選択は過ちでしかありません。
その事業が成功することは考え難いとしか言えません。
優れた経営者に求められるのは「企業の目的を忘れない心」です。


