菅義偉首相が料金値下げの必要性を訴えていることを受けて<NTT>の澤田純社長は……「お客様の要望の一つとして値下げも検討している」と述べており<KDDI>の高橋誠社長も……「足りない部分があれば対応していく」と値下げについて述べています。
10月7日に<SoftBank>も携帯電話料金の値下げを検討する方針を表明しました。
総務省の世界6都市の比較調査によると東京は標準的なデータプランで世界で2番目に高く大容量プランは世界で最も高いとされています。
『コロナ禍』の影響で個人にとっても企業にとっても経済負荷が大きくのしかかっています。
中小企業も大企業も日本の市場に於いては同じ『外部環境』のもとで懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や経営手法を観察することで自社の経営に活かしてください。
今日の企業事例は第412話<KDDI >です。
通信会社3社が合併して発足2000年10月1日に<第二電電 (DDI)><ケイディディ (KDD)><日本移動通信 (IDO) >の3社が合併して<ディーディーアイ>として発足しました。
2001年4月に<ディーディーアイ>が<ケイディーディーアイ>に商号変更しました。
2002年11月に<ケイディーディーアイ>が<KDDI>と商号を変更しました。
2005年3月に<KDDI>が<ツーカーグループ>各社を株式交換により完全子会社としました。
2015年8月に<テレビ朝日>とスマートフォン向け動画配信事業の業務提携を発表しました。
2017年1月に<ビッグローブ>の保有株式を取得し完全子会社としました。
2018年1月に<イーオンホールディングス>の株式を取得し完全子会社化しました。
<日立製作所>のビジネスモデル2019年4月に<東芝>と IoT事業で連携すると発表しました。
IoT機器のデータを収集・蓄積し分析する基盤を連動させ海外展開する製造業など向けに収集したデータをもとに機器の稼働状況を見える化したり異常を検知したりします。
国際展開する企業向けに海外通信会社の選定や現地の法規制の調査や申請代行も手掛ける考えです。
2019年5月に<イーオン>と共同で自宅学習の状況などデータベース化する取り組みを始めました。
生徒の自宅学習の状況やレッスンの出欠や進捗状況などの情報をアプリ上で一元管理しスタッフや教師がタブレットで確認できます。
2019年6月に<経営共創基盤>と地域の問題解決や持続的発展を目的として提携しました。
新しい移動サービスの提供『MaaS』や観光、教育などの課題解決を地域の企業や大学、自治体と連携しながら進める考えです。
2019年6月に韓国<LGユープラス>とドローン事業で業務提携したと発表しました。
両社のドローン向けのアプリケーションを相互利用できるようにし周辺機器の共同開発などを検討します。
2019年7月に次世代通信規格『5G』の基地局整備で<ソフトバンク>との協業を発表しました。
両社が保有する基地局の資産を相互利用し早期に整備できるようにします。
<KDDI>の高橋誠社長は……<ドローンファンド>と<慶応大学>が開いたシンポジウムに登壇して「ドローンは5Gの活用事例として飛躍的に広がるビジネスだ」と述べています。
2019年8月にプロ野球<横浜DeNAベイスターズ>とパートナー契約を結んだと発表しました。
球団本拠地である横浜スタジアムで次世代通信規格『5G』を使い好みの視点でのプレー映像などを楽しめるようにするサービスを始めます。
2019年11月に<日立物流>と物流センターの運営を効率化する実証実験を始めました。
『5G』を活用して倉庫内の状況をリアルタイムに把握し作業者に注意喚起して安全を確保するほか倉庫内の最適化に向けて迅速に指示を出せるようにします。
2019年11月に映像作品、音楽、書籍を無制限で鑑賞できるサービスを開始しました。
専用のサイトとアプリから映画やアニメ、テレビドラマなどの映像作品、音楽、書籍を無制限で鑑賞できるようにしました。
2019年11月に米国<Facebook>と日本国内向けのコンテンツ開発で連携すると表明しました。
写真共有アプリ『インスタグラム』で店頭の商品を撮影すると化粧品を自らの顔の画像で試したり洋服を試着できたりします。
2019年12月に<ローソン>と資本業務提携すると正式に発表しました。
<ローソン>の共通ポイント『ポンタ』運営会社の株式20%を買い取り<KDDI>の決済・電子マネーと『ポンタ』を共通化します。
<KDDI>の高橋誠社長は……「通信が全ての分野に溶け込む時代1億人超の会員基盤が誕生した」と述べています。
2020年2月に米国<スペーシャル・システムズ>と包括提携を結んだと発表しました。
<スペーシャル・システムズ>は拡張現実(AR)を使ったシステムを手がけていますが拡張現実(AR)で遠方の人をグラスを通して映し出して遠隔で会話できるサービスを開発します。
2020年4月に25歳以下の学生や子供のデータ通信料を一部無償化すると発表しました。
学校のオンライン授業などが増えるため利用者の通信料の負担を軽減する狙いです。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた支援策として<総務省>の要請に応じた対応策です。
2020年4月に新型コロナウイルスの分析プロジェクトに参加したと発表しました。
世界中のコンピューターで計算を処理する『分散コンピューティング』の技術でコロナウイルスの解析や治療薬の開発を進める取り組みに加わりサーバーの提供を始めました。
2020年4月に位置情報のデータ分析ツールの全国の自治体への無償提供を発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け個人情報は匿名化したうえで携帯電話の位置情報などを基にどんな属性の人がどこに集まっているかといった動向を分析できます。
2020年5月に格安スマートフォン『UQモバイル』を統合すると発表しました。
<楽天>が低料金のプランで参入し競争が激しくなる見通しで低容量のサブブランドも一体運営し競争力を高める狙いです。
2020年6月に同性パートナーの子供を社内制度の適用対象とする取り組みを発表しました。
社内制度上の家族として育児休暇や社宅などの利用対象としLGBT(性的少数者)の社員に対するルールづくりの一環で多様な人材が働きやすい環境を充実します。
2020年8月にオンラインで事前に済ませて来店するタイプの店舗を開設すると発表しました。
来店時は専門スタッフと携帯電話の機種変更の手続きの内容を確認するだけで済みます。
2020年9月に医療関係者とのコミュニケーション基盤の開発の連携を発表しました。
コロナ禍で医薬情報担当者が病院などを訪問するのが難しくなっておりコミュニケーションの円滑化を目指すため<大日本住友製薬>と連携します。
今日の企業事例である<KDDI>をすこし俯瞰して見てみましょう。
2020年9月に<東京国立博物館>と『5G』を活用して文化財の鑑賞事業の開始を発表しました。
拡張現実(AR)を体験できるスマートグラスなどを使い絵画を高精細画像やアニメーションで鑑賞できるようにします。
新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控えている人が鑑賞を楽しめるようにしました。
さらに2020年8月には正社員1万3千人に職務内容を明確にして成果で処遇する『ジョブ型』雇用を導入すると正式発表しました。
主力の通信事業が成熟するなか金融やITなどの非通信の売上高を1兆5000億円に伸ばすため専門知識を持った人材がより働きやすい環境をつくる考えです。
スマートフォンを起点にして決済や電子商取引(EC)など生活のあらゆる場面で使える関連サービスをそろえ金融やEC、エネルギーなど非通信事業に当たる『ライフデザイン領域』の売上高を『2022年3月期』に1兆5000億円に伸ばす計画を掲げています。
法人事業については法人の働き方のDXを支援するハイブリッド・ゼロトラストソリューションを発表しました。
- デバイス
- ネットワーク
- ID(認証、認可、監査)
- セキュリティー
- クラウドアプリ
- オペレーション
上記6つのコンポーネントをセットとして顧客に提供するサービスです。
主力の携帯電話事業は<電気通信事業者協会>によると『2020年3月』の時点で<NTTドコモ><KDDI><ソフトバンク>の3社で携帯電話の回線数は約1億8千万あり日本の人口を超えるまで普及しこれ以上の急激な成長は見込めません。
一方で<総務省>の『情報通信白書』によると通信機能を持つ『 IoT機器』は2021年に447億台と2018年比で5割近く増える見通しです。
日本国内における人口減少化の中で人が使う携帯電話などの数量は減少傾向になるため『モノ』や『コト』に関わる通信事業の開発が<KDDI>にとって当面の課題になっています。


