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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第475話 旭化成のビジネスモデル

2022年6月27日 執筆:渡邉ひとし

隔週月曜日に企業の事例をもとにブログとメルマガを発行しています個人事業主の方を対象とした『事業計画書作成講座』の設計編が6月22日に終了しました。

ご自分の事業の未来図を描かれ『事業計画書作成講座』の実践編が6月29日よりスタートします。

この講座は知識を増やすのが目的の講座ではありません。

あくまでも事業を設計し実践して効果がはっきりと出せるための講座です。

そのため講義を聞いているだけで講座が終了する訳ではありません。

講座の時間の多くが考えたり話したり(シェアする)書きだしたりする講座となります。

実践講座は実践を重視する内容となり日常の業務のほかに課題に取り組むので決して楽ではありません。

でも講座と講座の合間に受講者同士が仲間として応援し合う『未来会議』で疑問や不安などを解消するため次の講座へとスムーズに進めます。

隔週水曜日19時からの講座が6月29日から4回実施されます。

*9月の体験会をお知らせします。

ご自身の事業の未来図を明確に描き成果が出せる講座をぜひ体験してください。

(体験会の受講料は千円です。)

  • 2022年9月7日水曜日13:00〜15:00
  • 2022年9月8日木曜日19:00〜21:00
  • 2022年9月14日水曜日19:00〜21:00
  • 2022年9月15日木曜日13:00〜15:00

中小企業も大企業も日本の市場に於いては同じ『外部環境』のもとで懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営手法を観察することで自社(ご自身)の経営に活かしてください。

今日の企業事例は第475話<旭化成>です。

(*写真はイメージです)化学、繊維、住宅、建材、医薬品、医療エレクトロニクスなどの総合化学メーカー1922年5月に<旭絹織>が創業しました。

1929年4月に<日本ベンベルグ絹絲>を設立しました。

1930年12月に<日本窒素火薬>を設立しました。

1931年5月に<延岡アンモニア絹絲>を設立しました。

1933年7月に<延岡アンモニア絹絲>は<旭絹織>と<日本ベンベルグ絹絲>を合併し<旭ベンベルグ絹絲>と改称しました。

1943年4月に<旭ベンベルグ絹絲>は<日本窒素火薬>を合併し<日窒化学工業>と改称しました。

1946年4月に<旭化成工業>に商号を変更しました。

2001年1月に<旭化成>に商号を変更しました。

2003年10月に吸収分割により主要7子会社に営業を承継させ持株会社へ移行しました。

2016年4月に<旭化成ケミカルズ><旭化成せんい><旭化成イーマテリアルズ>を吸収合併し事業持株会社に移行しました。

<旭化成>のビジネスモデル2021年1月にデジタルトランスフォーメーションを推進する施設を東京都にオープンしました。

施設は『CoCo-CAFE』と名付けられ社内外の人材が交流しやすいようにフリースペースを設けました。

海外の工場を日本から遠隔で運転支援するなどの可能性を検証します。

施設を通じて社内外の連携を促進しプラントの遠隔運転などデジタル技術を活用したビジネスモデルを構築することを目指します。

2021年1月に医薬品添加剤の新工場を岡山県に新設すると表明しました。

投資額は約130億円で2023年春の稼働を目指しています。

主に錠剤を成型しやすくしたり飲みやすくしたりする添加剤の結晶セルロースを生産します。

高齢化やアジアでの医薬品市場の拡大で添加剤の需要も成長しているため先行投資で需要を取り込む狙いです。

2021年3月にリチウムイオン電池向け絶縁体の新工場を宮崎県に建設すると発表しました。

リチウムイオン電池素材は電気自動車市場が拡大するなか車載向けの需要が伸びているため生産能力を約2割増強して市場の伸びを捉えたい考えです。

2021年6月ににおいをセンサーで検知する技術開発の取り組みを表明しました。

新潟県最古の酒蔵<吉乃川>で<NTT東日本>などと共同で日本酒の製造に嗅覚センサーを使う実証実験を実施しています。

もろみを発酵させるタンクに臭いを検知するセンサーチップを4つ取り付けアルコールの濃度や香りの元となるガスの種類から発酵の進み具合を測定します。

従来は杜氏が毎日全てのタンクをあけてにおいを嗅いでいたため作業に4時間程度かかりましたがセンサーを設置したため発酵度合いをリアルタイムで確認できます。

2021年7月にウイルス除去フィルター向け部材生産の大分工場の生産能力を2倍にすると発表。

バイオ医薬品などの製造工程で使うウイルス除去フィルターですが新型コロナウイルスの感染拡大でワクチンの製造向けなどの需要が高まり対応する考えです。

2021年8月にリチウムイオン電池の電解液原料を作る独自技術を売り出すと表明しました。

二酸化炭素を原料に使うのが特長で製造時の実質的なCO2排出量を約5割減らすことができます。

電気自動車の普及で車載電池の需要が高まるなか国内外でライセンス販売を広げる考えです。

2021年9月にイスラエルの医療機器メーカー<イタマー>を買収すると発表しました。

<イタマー>は睡眠時無呼吸症を在宅で診断できる機器を手がけており無呼吸症の市場が世界に広がると判断し買収に踏み切りました。

2021年9月にリチウムイオン電池部材の絶縁体を中国で現地生産すると表明しました。

中国では太陽光や風力など再生可能エネルギーが急速に普及し余剰時の電気をためて電力を安定供給する蓄電池の需要が広がると判断しました。

世界最大手の<上海エナジー>と合弁で2022年に中国江西省に工場を建てます。

従来は電気自動車や電子機器向けが市場を牽引してきましたが再生可能エネルギーの発電規模が増えれば新たな需要の可能性が広がります。

2021年11月に世界最大級の水素製造装置の商用化に乗り出すと表明しました。

再生可能エネルギー由来の電気で水素を作ることができる水酸化カリウム水溶液を電気分解して水素を作る方式の装置でタンク容量が5kgの燃料電池車を1日あたり850台充填できる量の水素を製造できます。

<国際エネルギー機関>によると水素の世界需要は2050年に約3億トンと2019年の4倍に拡大する見通しです。

2021年11月に<日揮ホールディングス>とアンモニアを合成する実証実験の開始を表明しました。

再生可能エネルギーを利用してつくった水素と合成してアンモニアをつくります。

アンモニアは燃やしても二酸化炭素を排出しないため新たなクリーンエネルギー源として脱炭素化につなげる考えです。

2022年1月に工藤幸四郎取締役常務執行役員が4月に社長に昇格すると発表しました。

「今の旭化成の変革は待ったなし。

事業のメリハリをしっかりつけていきたい」と<旭化成>の工藤幸四郎氏は述べました。

「現場感覚を持ちながら判断し実行に移してきた経験が豊富。

事業の構想力もある」と工藤氏を後任に選んだ理由を小堀秀毅社長は述べています。

2022年5月に自社開発素材などを採用した次世代コンセプトカーを公開しました。

車体には強みとする環境対応の樹脂製品やセンサーなどを採用しています。

車の上部を全面透明な樹脂の屋根が覆い車体外部のボタンを押すと屋根が上下に動いて開閉します。

自動運転社会では車は移動手段ではなく過ごす場所としての居住設計が重要です。

運転席は設けず人間が一切関わらない自動運転のレベル5を見据えています。

実際に走るために必要な電池やエンジンを搭載していないため実用化へは車メーカーとの共同開発が必要となります。

今日の企業事例である<旭化成>を少し俯瞰してみましょう。

2022年5月に欧州連合(EU)はグリーン水素を製造する目標を発表しました。

2030年までにEU域内で年間1000万トンのグリーン水素の製造目標で従来目標の2倍の規模です。

「グリーン水素はロシアのような信頼性が低く危険な供給源への依存を解消するために不可欠だ」と<欧州委員会>のフォンデアライエン委員長は述べています。

<旭化成>は水素製造1ユニット当たりの最大出力が1万キロワットと世界最大級の装置を2025年までに実用化する計画を掲げて開発を進めています。

食塩電解の膜・システムを約30カ国で提供しこの分野では世界トップに立っています。

「耐久性や運転・操作性、保守管理の総合力で需要を取っていく」と<旭化成>の植竹伸子グリーンソリューションプロジェクト長は世界に打って出る構想を述べています。

2022年4月には『2025年3月期』までの3カ年の中期経営計画を発表しました。

投資額は『2022年3月期』までの3年間計画に比べ25%多い1兆円超です。

集中投資する成長分野として医療や水素事業など10テーマを示し3年間で総投資額の約6割に当たる約6000億円を投じる考えです。

総合科学メーカー大手として化石燃料を燃やして高い圧力などを得て原料としても化石燃料は欠かせません。

温暖化ガスを大量排出する産業の1つになっています。

少ない電気で水を電気分解して水素を作り空気中の窒素と反応させてアンモニアを合成する技術が重要です。

空気と排ガスと水から有用な物質を作るビジネスモデルをどれだけ短期間で構築できるかが当面の重要課題となります。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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