経営ニュースの一覧
大企業から中小企業まで、
2026年11月7日
日銀、基調的な物価上昇率が目標とおおむね整合的との判断を初めて示す
日銀は10月30日の金融政策決定会合で政策金利を据え置きました。展望レポートでは、基調的な物価上昇率(一時的な要因を除いた物価の基調)が「2%の物価安定の目標とおおむね整合的な水準」に達したとの判断を、2013年1月の目標導入以来初めて示しています。一方で植田総裁は、この判断は目標の達成を意味しないと述べ、「勝利宣言は出さない」姿勢を示したと伝えられています(野村総合研究所のコラムによる)。
経営にどう関わるか 物価と賃金が互いに影響し合う局面に入ったと日銀はみており、仕入価格や人件費の見通しに関わる材料とされています。
出典:野村総合研究所 木内登英コラム(2026-10-30)
価格転嫁率は54.2%、労務費は50.0% 中小企業庁の調査
中小企業庁の価格交渉促進月間(2026年3月)のフォローアップ調査では、価格転嫁率は54.2%で前回から約1ポイント上がったと報じられています。内訳は原材料費55.7%、労務費50.0%、エネルギーコスト48.9%、官公需48.4%です。
経営にどう関わるか コスト上昇を価格に反映できる割合は、費目によって差があるとされています。
出典:経済産業省・中小企業庁(2026-06-26)
管理職を中途採用した企業は54.8% 過去5年で最高
マイナビの「中途採用実態調査2026年版」では、直近半年で管理職を中途採用した企業は54.8%で、2021年の38.1%から16.7ポイント上がりました。採用理由はマネジメント経験の豊富さ(33.8%)、高度な専門スキル人材の不足(30.5%)などです。満足は計74.2%で、不満の声には「面接時の内容と実際との差が大きい」などがありました。
経営にどう関わるか 部長・課長クラスの人手不足感が2021年より約7ポイント強まっており、外部から管理職を迎える動きが広がっていると調査は示しています。
出典:マイナビ キャリアリサーチLab(2026-09-28)
UAゼンセン、2027年春闘で6%要求の方針案 格差是正分を加えて7%も
UAゼンセンは、基本給のベースアップと定期昇給分を合わせて6%の賃上げを求める方針案を公表しました。賃金体系が同組合の定める最低ラインを満たさない場合は、格差是正分を加えて7%を要求します。2027年1月の中央委員会で正式に決まる見通しで、連合は「6%中心、5%以上」を求める方針です(組合員数は2026年9月時点で約190万人)。
経営にどう関わるか 賃上げ率の目安は、労働組合の要求方針が出そろう時期に注目されるとされています。
出典:共同通信/熊本日日新聞(2026-10-27)
2026年11月6日
信金・信組の約半数が減益 金利上昇で調達コストが先行
東洋経済オンラインの独自集計(ディスクロージャー誌を入手できた394先)では、2026年3月期に信用金庫254先のうち118先(46.5%)、信用組合140先のうち60先(42.9%)が減益でした。信金・信組の計30先が赤字です。一方、3メガバンクグループは連結純利益が過去最高を更新し、地方銀行も95行中85行が増益と伝えています。
経営にどう関わるか 金利が上がる局面では、預金金利が先に上がり貸出金利が追いつかない時期があり、地域の取引金融機関の収益にも差が出ているとされています。
出典:東洋経済オンライン(2026-11-06)
サントリー、酒類364品目を2027年4月から値上げ 最大15.2%
サントリーは、ウイスキーや輸入ワインなどを含む酒類364品目を、来年4月から値上げすると報じられました。値上げ幅は最大15.2%とされています。理由は、確認できた範囲では記載がありません。
経営にどう関わるか 原材料や物流などのコスト上昇を、価格に反映する動きが大手でも続いているとされています。
出典:ABCニュース(2026-11-05)
人手不足倒産は225件 年度上半期として4年連続で過去最多
帝国データバンクによると、2026年度上半期(4〜9月)の人手不足倒産は225件で、前年同期の214件から11件増え、集計を始めた2013年以降の上半期として最多を更新しました(法的整理・負債1000万円以上が対象)。業種別では建設業が70件、サービス業が63件、受託開発ソフトウェア業が8件でした。2026年度の最低賃金は前年度から56円上がり、全国加重平均で1177円になっています。
経営にどう関わるか 人件費の上昇を、価格転嫁や生産性の向上で吸収できるかが事業継続の分かれ目になる、と同社はみています。
出典:帝国データバンク(2026-10-07)
20代は高エンゲージメント層でも3人に1人が転職を検討
電通PRコンサルティング・企業広報戦略研究所の「インターナル・ブランディング®調査2026」(従業員300人以上の企業に勤める有効回収2,000人、2026年5月実施)では、20代の転職意向は46.5%、エンゲージメントが高い層でも33.6%でした。継続勤務意向と最も強く関連したのは「自分の強みや能力を発揮できている実感」とされています。
経営にどう関わるか 会社への好意的な気持ちと転職の意向は、同時に存在しうることが数字で示されています。
出典:電通PRコンサルティング/新潟日報掲載(2026-11-04)
他部署との交流が「ない」人は64.7% 部門間の連携が取れていないと感じる人は57.3%
アスノシステム(会議室.COM)が、会社員・経営者・役員600名に2026年10月に行ったインターネット調査です。他部署との交流機会が「まったくない」「あまりない」は合計64.7%、気軽に相談できる他部署の社員が「いない」は38.7%でした。一方で、交流を増やしたい人は52.6%でした。
経営にどう関わるか 部署の壁を感じている人が多い一方、交流を求める声も半数を超えている、という実態が示されています。
出典:PR TIMES(2026-11-05)
2026年11月5日
日銀、9月会合の議事要旨を公表 政策金利を「早めにゴールに近づけるべき」との意見も
日本銀行は11月5日、9月17〜18日の金融政策決定会合の議事要旨を公表しました。この会合では政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げており、議事要旨には、政策金利を早めに「おおよそのゴール」へ近づけるのが望ましいとする委員の意見が載っています。9人の政策委員のうち2人は、国内の生産・雇用・実質所得を下振れさせるおそれなどを理由に利上げに反対しました。大方の委員は、基調的な物価上昇率が2%に近づいているとの認識を共有しています。
経営にどう関わるか 政策金利の水準は、借入金利を通じて企業の資金繰りや投資の判断に関わります。
出典:日本経済新聞「日銀、政策金利『早めにゴールに近づけるべき』 9月議事要旨」(2026-11-05)
ゆうちょ銀行、松井証券と資本業務提携 株式の約2割を取得へ
ゆうちょ銀行は、松井証券の株式の約2割を取得する資本業務提携を正式に発表しました。取得額は500億円ほどと報じられています。ゆうちょ銀行の顧客のうち、株式やFX(外国為替証拠金取引)に関心のある人を松井証券に紹介するなど、互いの顧客を紹介し合う業務提携も検討しています。株式取得の時期や手続きは、記事では確認できませんでした。
経営にどう関わるか 金融機関が、他社との資本関係を通じて顧客に届けるサービスを広げる動きの一つです。
出典:テレ東BIZ「ゆうちょ銀 松井証券と提携 株式2割を取得へ」(2026-11-04)
印刷用紙の取引価格が15%上昇 中東発のコスト高が出版物にも波及
日本経済新聞は、印刷用紙の取引価格が15%上がったと伝えました。カタログなどに使うロール状の塗工紙(A3規格)の代理店卸価格は、1キログラムあたり238〜273円前後で、10月以降の中心値で約33円(15%)の上昇です。背景には、中東の混乱が長引いたことによる原燃料や資材の高騰があり、製紙会社が追加で値上げを進めています。国内の需要縮小を受けて、製紙各社が生産能力を減らし供給を絞る動きも広がっているとされます。出版物への価格上昇の圧力も強まる見通しです(会員限定記事のため、本文の大半は未確認です)。
経営にどう関わるか 原材料の値上がりを、取引先との価格にどう反映するかは、多くの業種で共通の課題です。
出典:日本経済新聞「印刷用紙が15%値上がり 中東発のコスト高転嫁、出版物に波及も」(2026-11-05)
キヤノン、映像制作の人手不足に対応するカメラ操作ソフトを無償提供
キヤノンは、複数のカメラを一元管理できるソフトウエアを、2027年1月に無償で提供すると発表しました。既存の4種類のアプリケーションを1つに統合したものです。機材が多様になって運用が複雑になり、専門の技術者も不足している映像制作の現場で、カメラの導入・初期設定・色合わせ・操作・保守管理を支える狙いです。複数のカメラの設定をシーンごとに保存して呼び出せるため、準備や編集の時間を短くできるとしています。
経営にどう関わるか 人手不足への対応として、人を増やす以外に、道具やソフトで作業の負担を減らす方法もあります。
出典:日本経済新聞「キヤノン、カメラ操作ソフトを無償提供 映像制作の人手不足に対応」(2026-11-05)
井村屋、備蓄用の「えいようかん」を本格輸出 国内で3年で売上2倍
井村屋グループは、備蓄用ようかん「えいようかん」の海外輸出を本格化させます。防災意識が高まっているアジアを新たな市場にする方針です。国内では、味の評判が高く、3年で出荷金額ベースの売上が2倍になりました。ライン増設で生産能力を1.5倍にして、需要に応える計画です。賞味期限は5年6カ月で、小豆味とチョコレート味があります。輸出の開始時期や対象国は、記事では確認できませんでした(会員限定記事のため、本文の大半は未確認です)。
経営にどう関わるか 国内で評価された商品を、需要の高まる海外へ広げる判断の一例です。
出典:日本経済新聞「『おいしくて備蓄無理』井村屋えいようかん、本格輸出 3年で売上2倍」(2026-11-05)
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