ビジネスモデルの企業事例

今日も読んでいただき有難うございます。

経営戦略コンサルタント、組織変革コンサルタントの渡邉ひとしです。

 

企業の経営課題解決を支援する中で、多くのビジネスパーソンと接してきました。 

特に責任ある立場を任されながらも、将来のキャリアや家族とのバランスに、

葛藤を抱えているケースが多いと感じています。

現代社会はVUCAの時代と言われ、

先行きが不透明な経済状況、グローバル化の進展、

そして、AIやデジタル技術の急速な進化など

これらの変化は、私たちの働き方やキャリアプランを大きく揺るがしています。

従来のキャリアパスや成功モデルが通用しなくなり、

多くの人が将来への不安を抱えているのではないでしょうか。

そんな時代だからこそ、今回のビジネスモデルから学ぶ点は多いと考えています。

 

<パルグループホールディングス>は、アパレル業界の常識にとらわれず、

常に変化を恐れずに新たな事業に挑戦し続けています。

それはまさに、VUCAの時代に求められるビジネスモデルと言えます。 

このビジネスモデルを紐解くことで、自身のキャリアプランを見直し、

変化の激しい時代を生き抜くヒントが見えてくるはずです。

中小企業も大企業も日本の市場に於いては、

同じ外部環境のもとで懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営を観察することで、自社に活かしてください。

今回も、企業のビジネスモデルを取り上げ、

その成功要因や課題について深堀りしていきます。

今日の企業事例は第509話

【パルグループホールディングスのビジネスモデル】

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ミッション、ビジョン、バリュー

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【企業理念:VISION】

社員と株主、みんなの幸せのための経営

 

【社是】

常に新しいファッションライフの提案を通して社会に貢献する

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企業の沿革

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1961年9月に

創業者の井上英隆氏により、<スコッチ洋服店>を設立しました。

 

1973年10月に

<スコッチ洋服店>よりカジュアル部門を分離して、

<パル>を設立しました。

 

1988年6月に

渋谷パルコに『アレグロビバーチェ』を開店し、東京に進出しました。

 

1994年4月に

300円ショップの『3COINS』1号店を、大阪市に開店しました。

 

2001年12月に

JASDAQ市場に上場しました。

 

2004年2月に

東京証券取引所市場第二部に上場しました。

 

2006年8月に

東京証券取引所市場第一部に指定替えしました。

 

2016年9月に

会社分割により衣料・雑貨事業を<パル分割準備会社>に承継し、

持株会社に移行後、

<パルグループホールディングス>に商号を変更しました。

 

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ビジネスモデルの企業事例<パルグループホールディングス>

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2023年9月に

女性に人気の雑貨店3COINSを運営し、

2023年2月期に3年ぶりの最高益を更新しました。

3COINSは1994年に創業し、

300円均一ショップとしてスタートしましたが、

2010年代から300円を超える商品も扱うようになり、

現在では約2,500種類の商品を取り揃えています。 

週ごとに季節を意識した商品が投入され、

売り場に変化が多いこともリピーターを生む要因になっています。

 

2023年10月に

『2024年2月期』の連結純利益が、

前期比25%増になる見通しと発表しました。

新型コロナウイルス禍が落ち着いてきたことで、

女性向けアパレル事業などが伸びています。

 

2023年11月に

『2024年2月期』の年間配当を50円とし、

従来予想から20円積み増すと発表しました。

人流が回復するにつれ客足が戻り、衣料品や雑貨の収益が伸びたため、

株主への利益還元を充実させる狙いです。

パルグループホールディングスの株価は、1年で約2倍になりました。

新型コロナウイルス禍からの人流の回復を受けて、

女性向け衣料や雑貨の販売が伸びており、好感した買いが集まりました。

 

2023年11月に

パルグループホールディングスの創業者井上英隆会長が、

3月1日付で、取締役相談役になると発表しました。

設立50年を機に一線を退き、経営体制を見直す考えです。

 

2023年12月に

パルグループホールディングスの株価は、2022年末比で96%上昇しました。

『2024年2月期』の連結純利益が、前期比25%増になる見通しを発表し、

最高益を見込んでいた従来予想から、

さらに20億円上振れしたことが好感されています。

 

2024年1月に

奈良県で廃校舎を活用して商業施設をつくります。

2024年7月の開業を目指しており、

30~40代の女性やその家族を主な客層として、

年間約4万人の来場を見込んでいます。

 

2024年1月に

2月期決算企業の株価上昇率ランキングで、首位になりました。

人流回復で衣料品の販売が伸び、

2024年2月期の連結純利益は、過去最高を見込んでいます。 

 

2024年3月には

300~500円程度の生活雑貨市場で競争環境が激化しました。

3COINSのほか<良品計画>も、

500円以下の商品を販売する新業態を出店しています。 

100円ショップ各社も、100円以上の商品の取り扱いを広げています。

 

2024年3月に

『2024年2月期』の連結決算で純利益が、

前期比29%増と過去最高益になりました。

円安が進み雑貨事業の利益を押し下げ、

新型コロナウイルス禍が落ち着き外出機会が増えたことで、

店舗やECサイトでの衣料品販売が好調でした。

 

2024年4月に

売上高と利益ともに過去最高を更新し続けています。

多様なジャンルにわたる45ブランドを展開することで、

トレンドや社会環境の変化に対応できる、ユニークな経営スタイルが強みです。

 

2024年4月に

公式アプリ会員数は、1,000万人に迫りつつあると表明しました。

オンラインでのプロモーションに力を入れています。

 

2024年3月に

トップに就任した松尾勇会長のもと、社員の自主性を尊重し、

現場の声を大事にする姿勢が加速しています。

ブランドを任せる際の基準は、

「大阪弁で言うところの、

おもろいやつ。どこか魅力がある人。

おもろいことやるんちゃうかと思える人。」

創業者の勘と、その人の熱意で採用されてきました。

誰でも社長に直接、自分の意見やアイデアを提案できる、

『拝啓社長殿制度』があります。

創業間もなくにつくられた制度で、

現在45あるブランドのほとんどは、社員のアイデアと行動から生まれたものです。

 

2024年7月に

奈良県下市町に複合商業施設を開業しました。

旧・下市南小学校を改装した施設で、地元の食材を提供するレストランのほか、

レンタルオフィスや子供が遊べるキッズスペースを備えています。 

県外からの家族連れの観光客などを、主な客層に年間4万人の集客を目指します。

 

2024年7月

『推し活』への熱を、既存の事業に取り込む動きが広がっています。

3COINSでファン同士がグッズを交換する際、

手持ちの品を首から下げて一目で見せられる『推し交換ボード』を販売しています。

 

2024年7月には

3COINSの店舗の大型化を加速させています。

新規出店のほとんどを大型店の『3COINS+plus』にし、

既存店のリニューアルも進めて、

2025年2月期末で全体の約8割を大型店にする狙いです。 

円安で雑貨の輸入コストが上昇し、利益の確保が難しくなるなか、

店舗運営を効率化して利益率の向上を狙います。

 

2024年9月に

小売業の株価上昇率ランキングで2位になりました。

税抜き300円の商品を軸とする3COINSや、

主に若年層の女性を対象とした衣料品が業績をけん引しています。

 

2024年10月に

『2025年2月期』通期の連結純利益が、前期比15%増の見通しと発表しました。

従来予想を18億円上回る見通しで、

雑貨店3COINSの人員シフト効率化で利益率が改善するほか、

為替相場が想定より円高に振れ、仕入れ費用が抑えられる見込みです。

 

2025年1月に

国内最大規模の店舗を、

イオンモール広島府中店にリニューアルオープンしました。

3COINSが客層の拡大という重要課題に向け、

男性客と若年層の獲得を狙ったコーナーを設けました。

3COINS+plusイオンモール広島府中店では、

広い売り場を活用し、カテゴリーごとの商品を大幅に拡充しています。

 

2025年1月に

パルグループホールディングスの新社長に、児島宏文氏が就任しました。

5月28日に取締役を退任する創業者の井上英隆相談役に、

特別功労金として、31億5800万円を支給すると発表しました。

1973年の創業から2024年3月に会長職を退くまで、

雑貨店3COINSや数多くのアパレルブランドを育てました。

 

2025年2月に

パルグループホールディングス傘下で雑貨店やアパレルを手掛けるパルは、

2026年4月に入社する新卒の初任給を、6万6000円増額すると発表しました。

アパレルや雑貨店の事業拡大に向けて、優秀な人材の獲得を急ぐ狙いです。

 

今日の企業事例である<パルグループホールディングス>を、

もう少し俯瞰してみましょう。

 

3COINS事業の躍進によって、若年層の消費拡大に貢献していますが、

アパレル事業の低迷が懸念されます。 

また、大卒の初任給を30万円に引き上げるなど、

人材確保の取り組みを強化していますが、企業の収益への影響も懸念されます。

3COINSの成功は目覚ましいですが、一方で、アパレル事業の低迷は深刻です。 

これはまさに、

現代社会における消費者の深層心理を、

反映していると言えるのではないでしょうか。

消費者は低価格で高品質な商品を求める一方で、

本当に価値のあるものには、お金を惜しまない傾向があります。 

3COINSは低価格帯でありながら、

デザイン性や機能性に優れた商品を提供することで、

ニーズを捉えることに成功しました。

しかし、アパレル事業においては、

低価格帯のブランドはファストファッションとの競争に晒され、

高価格帯のブランドは、

消費者の購買意欲を刺激するだけの魅力を提供できていないようです。

今日の企業事例は、経営者に多くの示唆を与えてくれます。

まず、

変化の激しい現代社会においては、消費者のニーズを的確に捉え、

それに対応した商品やサービスを提供することが不可欠です。

3COINSの成功は、まさに、この点を体現していると言えるでしょう。

また人材の重要性も、あらためて認識させられます。

優秀な人材を確保し育成することは、企業の持続的な成長にとって欠かせません。 

パルグループホールディングスは、

初任給の引き上げなど人材確保に力を入れていますが、

人件費の増加は、企業の収益を圧迫する可能性も孕んでいます。

パルグループホールディングスのビジネスモデルは、

成功と課題が混在する複雑なものです。 

私たちはこの事例を参考に、自社のビジネスモデルを見直し、

将来にわたって、持続的な成長を実現していく必要があります。

 

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*次回の発4月7日月曜日の予定です。

★前回までの企業事例の一部です。

SBIホールディングス

ブリヂストン

ロート製薬

TDK

大和ハウス工業

レゾナック・ホールディングス

キーエンス

テルモ

ファナック

ダイキン工業

すかいらーくホールディングス

楽天グループ

イビデン

トリドールホールディングス

パソナグループ

ENEOSホールディングス

東急不動産

日本航空

★上記以前に取り上げた企業事例は下記のブログで読むことができます。

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