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第178話のテーマは『同じ土俵にあがらない』です。
<アスクル>で買ってしまう
<アスクル>が便利だと思えるのは実際に使ってみるとわかりますね。
前職のサラリーマン時代から現在まで便利で助かっています。
最初の会社登録のときだけ少し面倒臭いと思いますがそれ以外の注文などは慣れもあるかもしれませんがスムーズに注文することができます。
最近ではクーポン対象商品のお知らせがメールで届くようになったのでつい対象商品を見てしまい「なんとなく欲しい」レベルであってもクーポンの値引きに背中を押されて「カゴ」に商品を入れてしまいます。
つい先日もこの冬の準備として湯沸しポットを買ってしまいました。
コーヒーを飲むときぐらいしか使うことはないと思うけど……
<アスクル>のビジネスモデル
1993年に事務機器メーカー<プラス>によるアスクル事業開始から始まりました。
1997年に子会社の<リンクス>が<アスクル>に商号変更して親会社の<プラス>からアスクル事業を営業譲渡されたことで本格的に事業がスタートしました。
現在では、<プラス>の所有株は10%程度しかありません。
2012年に<ヤフー>が資本提携して筆頭株主になりました。
この頃から本格的に「LOHACO」に取り組みはじめています。
その狙いは何かというと消費者の購買履歴などのビッグデータを蓄えるためでした。
<アスクル>の個人向け通販の「LOHACO(ロハコ)」ですがサービス開始から4年間で累計100億円超の赤字になっています。
その中身をみてみると年々、収益が改善していたのですがこれからという時に埼玉県の物流倉庫の火災が発生。
この倉庫は「ロハコ」の6割強の商品を出荷してきた拠点だったのです。
そんな矢先に<セブン&アイHD>の井坂社長が<アスクル>の岩田社長に支援を申し出たところ岩田社長から逆提案をされました。
その逆提案により実現するのが今年の11月28日から始める生鮮食品のインターネット通販である「IYフレッシュ」の提携でした。
<Amazon>が小売り業界におおきな影響を与えていることを「Amazonエフェクト」といいますがまさに<セブン&アイHD>にとっては脅威となる存在です。
<セブン&アイHD>も「オムニチャネル」を推進してネット通販に取り組んできましたがいまだに全体の売上高の1%未満にとどまっている状態です。
その大きなネックになっているのが「配送の問題」でした。
一方、<アスクル>は「明日来る」を実現するために独自に大都市圏に物流網を張り巡らせていました。
この配送の実力を背景にして<セブン&アイHD>の井坂社長に逆提案をしたのです。
さらにこの提携を加速させたのは今年4月に<Amazon>が生鮮食品の宅配サービスである「アマゾンフレッシュ」を始めたこと。
これは<セブン&アイHD>にとっては「IYフレッシュ」と敵対します。
それだけではなく今年9月には企業向けネット通販の「Amazonビジネス」が始まっています。
これは<アスクル>の本業である「企業向けネット通販」と敵対します。
これだけを見ても<セブン&アイHD>と<アスクル>の業務提携が必然であることは明らかです。
2015年に<ヤフー>が<アスクル>を子会社にしました。
<Amazon>の商品点数は約2億点で<アスクル>の商品点数は約370万点。
取扱高でいうと<楽天>が約3兆円で<Amazon>がほぼ同額(モール含)。
<ヤフー>と<アスクル>を足すと約1兆8千億円ですから<ヤフー>が今年度の販売促進費を前期比44%増の510億円をかけポイント還元の販促キャンペーンでネット通販の取扱高を増やそうとするのも理解できます。
このような状況で<アスクル>が考える次の手はひとつは販売データの開放です。
<アスクル>と提携しているメーカーは「LOHACO」での販売データを自由に閲覧することができます。
他社の売れ行きを見ることもできるので自社独自のデータよりも市場で何が求められているかがわかりやすいといいます。
この効果としてメーカー同士で商品開発を共同で行うことも始まっています。
<アスクル>が「LOHACO ECマーケティングラボ」と呼んでいるメーカーによる実験場です。
ふたつ目は物流拠点の拡充です。
来年の2018年2月に最大規模の物流施設である「アスクルバリューセンター関西」が稼働します。
<アスクル>の岩田社長は『物流を制する者がECを制する』という考えを持ち早くから物流拠点整備に取り組んできました。
<ヤフー>との資本提携で330億円を調達しましたがこの資金を使い福岡、埼玉の物流センターを整備し横浜にセンターを作りました。
そして今回の大阪の物流施設です。
巨大な<Amazon>と対抗するためにいくつかの手を打つ必要がありますが当面の取り組みとしては……「これからのビジネスモデル」を構築することが喫緊の課題です。
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このことから何を学べるでしょうか?
規模の大きなライバルと戦う時は……キメの細かいサービスやライバルのできないサービスを独自に作り出す必要がある。
なぜならば……商品点数などの規模で同じ土俵にあがれば瞬時に負けることが見えているからである。
ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 O2O:(オンライン・ツー・オフライン)インターネットなどのオンラインからリアル店舗のオフラインへお客さまを呼び込む手法のこと。
*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


