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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第225話 霧島酒造のビジネスモデル

2018年1月26日 執筆:渡邉ひとし

第225話のテーマは『処理コストとのバランス』です。

(ブログ=月水金の平日投稿です)

父から受け継いでいないこと

父は日本酒が大好きで特に2級酒を好んで飲んでいました。

80歳を過ぎるまで日本酒1升瓶を毎日飲み干していましたが父の顔が日本酒で赤くなるのを一度も見たことがありません。

母は真逆でコップ1杯のビールで顔は真っ赤になり横に寝てしまいます。

母のアルコール体質を受け継ぎ20歳前半は酒類を避けていました。

営業職で会社に入社したのですが運の良いことに人生の師に出会いお酒の飲み方も教えてもらうことができました。

最近は家飲みをしますがビールの350ml缶で十分。

先週は<Genky>のショップで「黒霧島」という芋焼酎を購入。

先週から晩酌が「黒霧島」に変わりました。

<霧島酒造>のビジネスモデル

いも焼酎といえばすぐに薩摩(鹿児島県)を思い出します。

焼酎といえば9年連続1位だった「いいちこ」が有名だろうと思います。

その麦焼酎の「いいちこ」を製造する<三和酒類>を抜いて1位になったのが宮崎県都城市で芋焼酎「黒霧島」を製造している<霧島酒造>です。

もともと都城市は江戸時代は島津藩の配下で薩摩藩の流れをくんで焼酎生産を始めた歴史があります。

2017年8月に発表された2016年の焼酎メーカーの売上高ランキングでは<霧島酒造>が5年連続でトップになっています。

◉霧島酒造 650億円◉三和酒類 477億円◉雲海酒造 164億円という売上額を見ると3位の<雲海酒造>の約4倍です。

では、なぜ?

ここまで<霧島酒造>が売れるようになったのでしょうか?

1916年に江夏吉助氏が<川東江夏商店>を創業して焼酎を製造しています。

1949年に江夏順吉氏が2代目社長になり<霧島酒造>の社名で株式会社化。

順吉氏は東京大学で応用科学を学び焼酎のブレンドなどに取り組み1955年に工場近くで井戸の掘削に成功し「霧島裂罅水(れっかすい)」と命名。

その天然水で仕込んだ焼酎をいまも作り続けています。

1983年に東京支店を開設してから大阪、福岡、宮崎と支店を開設。

1996年に順吉氏の死去で跡を継いだ3代目社長の江夏順行氏は1998年に地ビールの「霧の蔵ブルワリー」を霧島ファクトリーガーデンにオープン。

昨年4月には「KIRISHIMA BEER」をリニューアルして発売しました。

2016年に創業100周年を迎え新たな挑戦として地ビールを刷新。

アロマホップを使った「ペールエール」などの5種類の地ビールです。

2010年9月に着工した本社工場の増設に100億円をかけ翌年の2011年12月から生産能力を30%高めて稼働しています。

これは「黒霧島」などの販売が好調なことに加え本格的に全国販売を強化していくためです。

「健康」をテーマにした焼酎の製造にもチャレンジしていて2010年から抗酸化作用を持つアスタキサンチンと「黒霧島」を組み合わせた「Ax霧島」。

皮膚の老化や生活習慣病の予防に良い影響を与えるとしています。

2012年の焼酎メーカの売上高ランキングで1位になりましたがやはりテレビCMなどで知名度が高まり居酒屋などの扱いが拡大したことと小売店などで購入する消費者が増えてきたことが要因です。

2013年に焼酎を紙パックに詰める新工場を建設。

この工場の稼働により1時間に計5万本生産できる体制にすることができました。

当時は紙パックでの販売が約55%を占めています。

2014酒造年度(7月~翌年6月)の本格焼酎の県単位での出荷数量は宮崎県が鹿児島県を抜き全国1位になっています。

これは13年ぶりのことで<霧島酒造>の好調が影響しています。

2017年2月に5つ目の新工場の建設に着工し今年8月から稼働しますが157億円の投資額で生産能力は25%高まります。

首都圏や近畿圏での販売が好調で2015年3月期には10年間で約2.5倍の焼酎の販売数量になっています。

2016年10月には創業100周年を記念して「霧島《宮崎限定》」を県限定で発売。

地元宮崎への感謝の気持ちを込めて開発したといいます。

2017年6月に「Shochu culture site」という英語版サイトを開設しました。

創業101年目のあらたな取り組みとして海外へ焼酎文化を積極的に発信することを決めました。

2014年9月から芋くずや焼酎かすを原料とするバイオマス発電事業を始めましたが昨年の夏時点でバイオガスエンジン発電機の年間売電収入は約2億5000万円。

2003年の廃棄物処理法改正により焼酎かすを畑にまくことができなくなり焼酎かすのリサイクル事業を始め2011年時点で50億円の投資。

2014年には13億5000万円を投資してバイオガスエンジン発電機を導入。

しかし焼酎かすのリサイクル工程が止まると焼酎の生産工程も止めることになるので焼酎かすのリサイクルに多額の投資をせざるを得なかったと取材に答えています。

これから焼酎の全国展開がますます拡大していきます。

焼酎製造とリサイクル事業のバランスを取りながら拡大させていく<霧島酒造>のビジネスモデルは当分続いていくことになります。

(次回ブログ=29日月曜に投稿します)

このことから何を学べるでしょうか?

ビジネスモデル9項目には……売上を上げるために欠かせない項目があるが利益を生むために必要な経営資源や協力者というコストに関係する項目を考えることが重要になる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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