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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第229話 IIJのビジネスモデル

2018年2月5日 執筆:渡邉ひとし

第229話のテーマは『多方面へ展開する事業』です。

(ブログ=月水金の平日投稿です)

会社のお披露目会に参加

どのビルだったのか忘れましたが広いフロアだったような記憶があります。

厚手の紙のパンフレットを受け取りましたが表紙はシルバーメタリック調のデザインで『IIJ』の文字が…。

<インターネットイニシアティブ>通称「IIJ」のお披露目会に参加。

会社説明の内容は忘れたけれど何か世の中が変わっていくかも……という気持ちが起こりました。

名古屋で開催されたということは日本の主要都市で開催されたと思います。

1993年11月に<IIJ>がインターネット接続サービスを開始しているということはそれより少しあとの日程で開催されたのかもしれません。

しかし<IIJ>の事業説明会の開催時期を思い出すことはできませんでした。

<IIJ>のビジネスモデル

2016年8月に携帯電話などの加入者管理機能を自社で構築すると発表しました。

これはユーザー情報を記録するSIMカードを独自に発行できるようになります。

つまりスマホだけではなく自動車や工作機械などにもSIMを発行することができるためあらゆるモノがネットにつながるIoT事業に取り組むことができるのです。

<NTTドコモ>から通信回線を借りて格安スマホの「mio」などを提供していて仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれる事業体なのですがこれからは自社製の加入者管理機能を<NTTドコモ>の回線につなぐ形になるため「フルMVNO」と呼ばれる事業体に変わります。

2016年12月から使わなかったデータ通信量を月額料金から直接値引く新料金プランの「IIJミオ・モバイルプラスサービス」をあらたに始めています。

500メガバイトあたり100円を月額料金から値引くというプランです。

大手3社のキャリアの場合は余ったデータ通信を翌月に繰り越す料金プランが多いようです。

2016年12月に<日本テレビ放送網>と国内の動画配信サービスに特化した合弁会社の<JOCDN>を設立しました。

ライブ中継などをスマホで見る時に負荷が多くなり動画が途切れることを解消。

これからは中継映像などのコンテンツを増やし動画広告も表示しやすくなります。

動画配信はスマホで楽しむ利用者が増えて<ネットフリックス>なども参入したためテレビ局側の対抗手段になります。

そのため2017年4月合弁会社の<JOCDN>にキー局の◉テレビ朝日ホールディングス◉TBSホールディングス◉テレビ東京ホールディングス◉フジテレビジョンを中心に民放14社が出資しています。

これにより<IIJ>と民放15社はインターネット配信で提携したのです。

スマホでも映像が見やすい環境を整えるだけではなくて全民放キー局を超えて番組を見られる仕組みをつくるとともに視聴者の属性に応じた視聴データをテレビ局側が把握できるためあらたな作品作りのために経営資源を集中することができるのです。

さらにインターネットの特性を活かしてアジアなどへ日本の番組などのコンテンツを輸出できるような体制をつくることでテレビ局の海外進出も視野に入れています。

2016年5月に改正資金決済法が成立したことで仮想通貨を決済に使えるため2016年12月に低コストで仮想通貨を取引できるサービスを開発して実証実験を開始しています。

国内の仮想通貨取引所は10社ほどありますがそれぞれで通信の規格が異なっています。

そのため仮想通貨を利用する企業は取引所ごとに専用のサーバーや回線を作る必要がありました。

そこで<IIJ>は取引所を運営する<コイン>と仮想通貨の技術を開発する<キーチェーン>と共同で実証実験を実施しています。

2017年4月から複数のクラウドを一括して管理する法人向けサービスを始めました。

いままではクラウドの種類ごとに専用の担当者を配置する必要がありましたがこの法人向けサービスを使えばまとめて管理できるだけでなく障害にも迅速に対応してもらえます。

2017年4月にベトナムの通信大手の<FPTテレコム>と個人や法人向けのクラウドサービスを開始。

<IIJ>は同様のサービスをシンガポールやインドネシア、タイでも提供してます。

2017年12月に<日本医事保険教育協会>と薬局病院向けシステムを開発する<Windy>と「くすりのリスクコンソーシアム」を3社で設立しました。

薬剤の重複投与や多剤投与の抑制に向けた実証実験になりますが健康被害の抑制や医療費の適正指導を目的としています。

今年1月にはデジタル通貨の決済や取引を手掛ける新会社<ディーカレット>を設立しました。

◉三井住友銀行◉三菱東京UFJ銀行◉JR東日本◉ビックカメラ◉電通◉日本生命保険◉東京海上日動火災保険などの約20社が出資しています。

このサービスの利用者は仮想通貨や電子マネー、銀行口座と連動させて簡単に支払いなどができます。

2022年度に会員数500万人売上高100億円を目指しています。

いま中国ではキャッシュレス決済が流通などの主流になってきています。

日本にもフィンテックやキャッシュレス決済が本格化してくれば<ディーカレット>のサービスが現金決済に取って代わる日がくることでしょう。

<IIJ>はインターネットサービスのプロバイダとしてスタートしましたがいまでは単なるプロバイダ事業者ではなくインターネットを活用した生活インフラのサービス提供者へと徐々に変貌しているように見えます。

これら広げている事業がどのような事業の定義になるのか?

その定義をもとにしてあらたなビジネスモデルを構築していく必要があります。

(次回ブログ=7日水曜に投稿します)

このことから何を学べるでしょうか?

10年以上の歴史を持つ会社は……創業時の事業を見直す必要がある。

時代や社会が猛スピードで変化しているとき10年以上同じ事業を続けることは会社継続にとってのリスクが大きくなる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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