第230話のテーマは『20%のあらたな取り組み』です。
(ブログ=月水金の平日投稿です)
風邪を引いたらタバコやめます
いつ頃からタバコを吸うようになったのか?
タバコを始めたことは覚えていませんがタバコをやめたときは鮮明に覚えています。
平成11年11月9日からタバコを買っていませんし吸ってもいません。
キッカケは電通主催のイベントで神戸ゴルフ倶楽部でのゴルフコンペに参加するための道中でした。
その道中のバスの中で尊敬する電通の幹部の方と雑談したとき『ナベちゃんはタバコ吸うの?』
「3日で2箱ぐらいですね」「風邪を引いたときは10日間ぐらいは吸いません。」
『じゃあ、こんど風邪を引いたときにタバコやめたら……』『タバコをやめて20年経ったら肺が元に戻るらしいよ……』それから間も無くして11月9日に風邪を引きました。
平成31年11月8日を迎えると禁煙を開始してから20年が経過します。
<JT>のビジネスモデル!
<日本たばこ産業(略称:JT)>は1985年4月1日に設立されました。
元はと言えば……大蔵省の外郭団体として発足した特別法「日本たばこ産業株式会社法」で定められた特殊法人でした。
1999年に<R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー>の子会社である米国以外のタバコを扱う<RJRインターナショナル>を約9400億円で買収して<JTインターナショナル>を設立しました。
この買収で販売シェアが世界3位になりました。
2007年にはイギリスのタバコ大手である<ギャラハー>を約2兆2500億円で買収しました。
2011年にスーダンの大手たばこ会社である<ハガー・シガレット&タバコ ファクトリー>を350億円で買収。
2011年にブラジルでのタバコ販売から撤退しましたが2014年に再び参入しました。
そして2018年3月よりブラジルで紙巻きたばこの生産を始めます。
2015年9月にはイランのタバコ会社である<アリヤン・タバコ・インダストリー>の全株式を取得しました。
2015年9月に<レイノルズ・アメリカン>から<ナチュラル・アメリカン・スピリット>の米国以外のタバコ事業を6000億円で買収。
2016年3月にはドミニカ共和国のタバコ会社である<ラ・タバカレラ>の株式50%を取得。
2016年7月にエチオピアのたばこ専売会社の<ナショナル・タバコ・エンタープライズ>の株式40%を約500億円で取得しました。
2017年8月にはインドネシアのたばこメーカーの<カリヤディビア・マハディカ>と製品を販売する流通会社の<スーリヤ・ムスティカ・ヌサンタラ>を1100億円で買収。
現在インドネシアは中国に次いで世界第2位のたばこ市場になっています。
同じく8月にはフィリピンの現地大手である<マイティー・コーポレーション>を買収。
さらにボリビアでたばこや喫煙具を扱う流通大手の<ビス・オーバーシーズ・ボリビア>を買収。
積極的に海外のタバコ会社を買収して海外での売上を確保しようとしていますが2017年の「全国たばこ喫煙者率調査」で日本のたばこを吸う成人の割合は前年を1.1ポイント下回る18.2%でした。
このように先進国でのタバコ市場の成長余地が小さいため新興国での市場開拓を狙っているのです。
しかし現在<JT>は世界の約120カ国で事業を展開していますが世界で売上上位の<フィリップ・モリス・インターナショナル><ブリティッシュ・アメリカン・タバコ>の2社は約200カ国に事業展開しています。
今年3月に代表取締役社長に就任する寺畠正道氏は記者会見で成長の軸足を利益の約90%を稼ぐ「たばこ事業」に置くことを強調しました。
寺畠氏は民営化後の<JT>に入社した初めての社長になる最年少社長(52)です。
この人事では5人の取締役のうち3人が交代しますが同じ50代前半の2人が副社長に昇格します。
さらに経営の透明性を高めることを目的に相談役や顧問制度の廃止を検討していて昨年末に退任した前社長の小泉光臣氏は相談役や顧問に就任していません。
どうやら50代という若い経営体制のもと国内の喫煙人口減少などの市場環境への対応を図る狙いがあるようです。
これに先立って2015年9月にはソフトドリンク事業から撤退をしています。
その撤退の理由は「今後の中長期的な成長に貢献することは困難であると判断した」ためでした。
ソフトドリンク事業と自動販売機を取り扱う<ジャパンビバレッジホールディングス>を<サントリー食品インターナショナル>へブランドを維持したまま売却しています。
国内の喫煙に関しては……2009年3月に公布され2010年4月より施行された神奈川県による「受動喫煙防止条例」が受動喫煙防止の屋内規制条例としては最初で2017年10月に東京都議会で可決された「子どもを受動喫煙から守る条例」は2020年の東京五輪・パラリンピックを前に「たばこの屋内規制」に踏み込んでいます。
これは従来の「紙巻きたばこ」だけではなく急速に普及した「加熱式たばこ」も対象です。
このように年々厳しさを増す日本国内の喫煙環境のため2016年12月 に子会社化(1998年)した<鳥居薬品>が抗HIV薬「デシコビ配合錠LT」などの国内製造・販売の承認を取得しました。
2017年10月にはバイオ医薬の米国<オプコ・ヘルス>の子会社<エアジェン>と慢性腎不全で起きる合併症の「二次性副甲状腺機能亢進症」の治療薬である「レイヤルディ」を開発販売するライセンス契約を締結しています。
2017年12月期の連結営業利益でも米国の製薬会社への抗HIV薬の販売拡大でロイヤルティー収入が増えています。
2017年の株主総会では「医薬事業を収益の柱にすべきではないか」との質問に集中したようです。
長年赤字を垂れ流し続けてきた医薬事業ですが急速に業績が伸びつつあるからです。
とはいえ医薬事業の利益が全体に占める比率は2017年度期でも3%程度にすぎません。
たばこに依存した収益体質から転換してどのような成長路線を描けるかがこれからの<JT>の経営陣に求められる経営目標になります。
そのためには「医薬事業」をも含めたあらたな成長戦略を見い出して今後のビジネスモデルを構築することが<JT>の喫緊の課題になります。
(次回ブログ=9日金曜に投稿します)
このことから何を学べるでしょうか?
一本柱の事業を持つ企業は……次の時代にも生き残れるあらたな事業に取り組む必要がある。
20対80の法則(パレート)にしたがい常に20%に相当する新たな事業に取り組むことが必要不可欠である。


