未来デザインカンパニー ロゴ未来デザインカンパニー持続型経営コンサルティング
ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第236話 日産自動車のビジネスモデル

2018年2月23日 執筆:渡邉ひとし

第236話のテーマは『大転換を迎えたビジネスモデル』です。

(ブログ=月水金の平日に投稿します)

すでに自動運転は実現していた

20代前半に自動車免許を取得して最初に購入したクルマは「サニー」でした。

1970年代前半なので<日産>の2代目サニー(B110型系)で4ドアセダンだったと思います。

ボディカラーは「クロームイエロー」で今から思うと派手な色です。

それから何台かの車を乗り継ぎ新車で購入して好きだったクルマは<日産>の4代目マキシマ(A32型)の北アメリカ市場向け専用モデルでした。

それまでの角型ボディを見慣れていたのでずいぶんと丸型のボディに魅了され年間2000台程度の国内販売ということで国内に余り出回っていないことやV6の3000CCの排気量であり米国市場向けだからか室内が広く感じました。

記憶が合っていれば10年ほど乗っていてギアチェンジが故障して乗り換えましたが自分にとっては運転がしやすく「合っているな」と感じるクルマでした。

<日産自動車>のビジネスモデル

1933年に<日本産業>の鮎川義介氏が懇願して<自動車工業>より無償譲渡された製造権で<自動車製造>を設立して「ダットサン」を製造したことから<日産自動車>の歴史が始まっています。

そして翌年の1934年に<自動車製造>の社名を<日産自動車>に変更しています。

当時から先端技術を取り入れる姿勢があり海外の優れた技術を導入していましたがダットサンがオーストラリア大陸一周ラリーでクラス優勝を果たしたこともあり「技術の日産」と評されていたようです。

1966年に経営難に陥った<プリンス自動車工業>を通産省(経産省)の主導で合併していますが「スカイライン」「グロリア」などの車種や宇宙開発事業などを受け継いでいます。

しかし「技術の日産」ではあっても「マーケティング」や販売戦略に弱くしばらく販売不振が続きます。

やがて「バブル崩壊」などもあり販売不振とともに約2兆円の有利子債務を抱えて倒産寸前の経営状態のとき……1999年3月にフランスの<ルノー>との資本提携で<ルノー>傘下に入って再生を図ります。

このときに<ルノー>の副社長であったゴーン氏が<日産自動車>のCEOに就任しました。

その後「日産リバイバルプラン」などを策定して大胆なリストラなどを断行していき<日産自動車>をV字回復させました。

それ以来18年間にわたってゴーン氏が陣頭指揮を担ってきましたが2017年4月に西川広人氏へ社長兼CEOを譲りカルロス・ゴーン氏は会長職だけを続けることになりました。

カルロス・ゴーン氏は30歳代で<ミシュラン>のブラジル法人を再建するなど<ミシュラン>での18年間の業績を評価され<ルノー>にスカウトされた経緯があります。

2017年4月までは……◉ <日産自動車>社長兼CEO◉ <三菱自動車>会長◉ <ルノー>取締役会長兼CEO◉ <ルノー日産アライアンス>会長兼CEOという4社で4役に就任していました。

それ以前は1カ月のうち3週間を日本で過ごし残りの1週間が海外出張でしたが4役に就任してからは1ヶ月のうち日本とフランスと海外出張で3等分するスケジュールになったそうです。

そのためカルロス・ゴーン氏の家族はフランスへ移住しています。

2017年2月には2016年の世界販売台数が2015年に比べて17%増えて996万2347台と発表しています。

これは2016年10月に<三菱自動車>に34%を出資して<三菱自動車>が連合に加わったため伸び率が大きくなっています。

ちなみに当時の世界販売台数は……◉ 1位=フォルクスワーゲン (1031万)◉ 2位=トヨタ自動車 (1017万)◉ 3位=ゼネラル・モーターズ (1000万)このとき<日産自動車>は単独で2.5%増の555万9902台で過去最高でした。

アメリカと中国での販売が好調だったことがその要因になっています。

しかし2016年4月に起きた燃費不正問題により2017年3月期の連結最終損益は1985億円の赤字でした。

この「燃費不正問題」や過去の問題などを山下光彦副社長は総括して会社の成長目標を明確に持てなかったのが要因のひとつだとしています。

2017年7月に今後6年間の中期経営計画では世界シェアを2022年度までに8%に高める目標を掲げました。

(2016年度は6.1%)この数値目標を達成できるかどうかは「中国事業にかかっている」と西川広人社長はインタビューに述べています。

2017年1~6月期の販売実績は<ルノー>と<日産>の自動車連合が前年同期比7%増の526万8079台で初のトップになりました。

しかし「販売台数で一番かどうかは重要な目標になっていない」と田川丈二常務執行役員は話しています。

世界1位だった<トヨタ自動車>も販売台数で首位を競っていないと言い<GM>も販売台数を追い求める戦略からおおきく戦略を転換しています。

では何を求めているかというと……◉ 自動運転化◉ 電気自動車◉ カーシェアリング◉ ライドシェア など自動車業界を取り巻く大転換の時代を迎えているだけでなくGoogleやAppleなども自動運転化に参入しようとしています。

したがって世界の大手自動車メーカーが重視しているのは『事業構造の改革』です。

つまりあらたな時代に生き残るためのビジネスモデルを作ろうとしているのです。

そのためには組める相手とは業界の壁を超えて組んでいく必要があります。

カルロス・ゴーン氏の年頭の海外出張がシリコンバレーというのも理解できます。

(次回ブログ=26日月曜に投稿します)

このことから何を学べるでしょうか?

事業の大転換を迫られた企業は……企業の向かおうとする目標を明確にすることが先決になる。

その目標が明確になれば誰と手を組むべきか(アライアンス)が具体的に浮かび上がってくる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

✉ ひとことで相談する 私たちについて

無料メルマガ|平日毎日

渡邉ひとしのBusiness view

経営戦略・AI活用・組織変革・ミドルシニアの智慧・事業家の判断軸。平日、毎朝、1本ずつお届けします。配信は、いつでも停止できます。

無料で登録する →
✉ ひとことで相談する