第282話のテーマは『大きなネックになっている事業』です。
思ったほど使っていなかった
かなり多くの<花王>の製品を使っているだろうと思いながら周りに置いてある製品を見渡してみると驚くほど少ないことに気がつきました。
「ソフィーナ」と「ビオレ」の製品がひとつも家に置いてありませんでした。
「リーゼ」も「ニベア」も「メリット」も「サクセス」も「ヘルシア」も「ハミング」も「リセッシュ」も「クイックル」も「クリアクリーン」も使っていないので置いてません。
やっと<花王>の製品を自宅の中で見つけることができました。
「バブ」「アタック」「マジックリン」「8x4」「8x4 MEN」やはり我が家では<花王>の製品が少ないようです。
<花王>のビジネスモデル
1887年6月に創業者である長瀬富郎氏が日本橋に<長瀬商店>を創業しました。
1925年に<花王石鹸株式会社長瀬商会>が設立されました。
1940年に<鐵興社>と折半出資で<日本有機>を設立して1935年に<大日本油脂>を設立しました。
1946年に<花王石鹸株式会社長瀬商会>が<花王>に社名変更しました。
1949年に<日本有機>が<花王石鹸>に社名を変更しました。
同じく1949年に<花王>と<大日本油脂>が合併して<花王油脂>となりました。
1954年に<花王石鹸>と<花王油脂>が合併して新たな<花王石鹸>となりました。
1985年10月に<花王石鹸>の社名を<花王>に変更してC I を導入しました。
2016年9月から蒸気で目元を温める温熱シートの「めぐりズム」の販売が回復しています。
2007年に商品化されてから販売を伸ばしてきましたが2015年に訪日客の「爆買い」の対象となり前年比50%増と急拡大しました。
しかし訪日客の「爆買い」が過ぎ去ってから販売が急減したことからテコ入れを始め「嵐」の桜井翔氏を起用したテレビCMを展開しました。
長時間のパソコン作業や不規則な勤務などで疲れた男性にもアピールすることでそれまで主流だった女性客から顧客層を広げることに成功しました。
参入したら簡単にあきらめないという<花王>の社風が現れています。
<花王>の沢田道隆社長は記者会見で……◉「化粧品の大改革を成功させる」◉「特保飲料『ヘルシア』は反転させる」◉「食品ビジネスに再挑戦する」と言い続けていますがどれも収益が低迷している事業です。
高収益事業に転換させると言い続けながら達成させてしまう<花王>の社風ですが2016年12月の中期経営計画の説明会では◉「自ら変わり変化を先導する企業になる」◉「仏ロレアルを抜いて3位に入りたい」◉「積み上げ型ではもう無理。
思い切ったトップダウンでやる」と沢田社長は積極的な発言をしています。
その成果ともいえる2017年12月期の連結決算は営業利益が前期比10%増と初めて2000億円を突破しました。
国内の上場企業の約3700社中で2000億円超えの営業利益を上げる企業は2015年度では38社のみでした。
その中でも日用品・消費財メーカーの業種はありませんでした。
日用品は価格競争が厳しいため高収益をあげるのは難しい分野なのです。
2017年5月に沢田道隆社長は記者会見でM&Aについて考えを述べています。
「BtoC事業については今あるブランドを改善することに努力する」「新たなM&Aは<花王>の研究とリンクしグループ全体を押し上げるような案件を探す」これは新たなM&Aは化学品や業務品などのBtoB分野が中心になるという考えです。
2017年12月にヘアケアブランドの「オリベ」を展開する<オリベヘアケア>を買収することで合意したと発表しました。
女優や歌手など著名人のヘアスタイリストを務めるオリベ・カナレス氏らが立ち上げたサロン向けのヘアケアブランドです。
高級品として認知度の高いオリベの買収で<花王>の重要な市場であるアメリカでの足場を固める狙いです。
営業利益2000億円越えを実現した<花王>の成長している事業としては紙おむつ「メリーズ」を含む稼ぎ頭のヒューマンヘルスケア事業と堅調に営業利益を稼ぐ衣料用洗剤などのファブリック&ホームケア事業ですが営業利益率が2.1%の低迷にある化粧品事業が大きなネックになっています。
国内の化粧品業界はインバウンドによる売上が好調ですが<花王>だけが取り残された状態になってます。
2018年1月にグループ会社の<カネボウ化粧品>と<花王>の販社部門を統合しました。
2018年5月には世界で49ブランドのうちの高級品などの11ブランドにマーケティングの投資を集中させる大胆な成長戦略を発表しました。
<花王>の化粧品事業におけるブランドの選択と集中がどこまで成果を出せるかが<花王>の今後のビジネスモデルに大きな影響を及ぼすことになります。
(次回ブログ=6月29日金曜投稿です)


