第282話のテーマは『AIが人間の知性を超える』です。
開発、買収、提携による成長
平日も土日曜日も1年365日検索でお世話になっている<Google>。
その創業は1998年9月なので間も無く20周年を迎えます。
スタンフォード大学博士課程に在籍中のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが会社を設立して創業されました。
<Google>のミッションは……「世界中の情報を整理して世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」今では世界で最もビジター数の多い検索エンジンとして知られています。
「Gmail」や「Google+」などのプロダクティビティ・ソフトの開発とサービスの提供や<YouTube>などの優れた企業を積極的に買収するだけではなく<KDDI>や<NTTドコモ>などと提携を結ぶことで急激に成長している企業です。
<Google>のビジネスモデル
AIやビッグデータの活用などの「第4次産業革命」における注目企業のアンケートの結果日本と韓国で<Google>がトップでした。
それを象徴するように2018年1月に開催された世界最大の家電見本市である「CES」で存在感を示していたのは<Google>と<Amazon.com>のIT企業を代表する2強でした。
これまでの主役だった電機や自動車メーカーではなくなりIT企業の2社になった理由は「CES」で発表される家電製品などが2社が提供している『人工知能』を搭載していたからです。
自動車関連の分野でも車載機器への搭載だけではなく自動車に搭載しようとしています。
<Google>のスコット・ハフマン副社長は「時計、テレビ、冷蔵庫、洗濯機オーブン、エアコンまでどんな製品分野でも協業可能」と取材に答えています。
実際に<Google>は自社のスマートフォンやノートパソコンにAIアシスタントを搭載させています。
同じく2018年1月に地図サービスの「Googleマップ」が中国で8年ぶりに利用可能になりました。
2017年12月に<Google>はAIの研究開発拠点であるグーグルAI中国センターの開設を発表し今年1月にはスマホゲームのネット中継をする中国企業に出資をしました。
中国側はAIの開発に力を入れているためお互いの思惑が合致したようです。
同じく2018年1月に中国ネットサービス大手である<騰訊控股(テンセント)>と幅広い範囲の製品と技術の特許について長期にわたる相互利用で合意しました。
中国での<騰訊控股(テンセント)>との競合を避ける狙いがあるようです。
同じく1月にはクラウド経由で企業が簡単に人工知能を活用できるサービスである「クラウドオートML」を開始しました。
専門家がいない企業でも高度な画像認識システムを簡単に作れるサービスなどを提供します。
<Google>のスンダー・ピチャイCEOは世界経済フォーラムのダボス会議で「人工知能は人類が取り組んできた最も大切な技術で電力や火力よりも重要になるかもしれない」と社会を大きく変える可能性を述べました。
2018年2月に音声認識ができるAI「アシスタント」の対応言語を30超に広げると発表しました。
現在は英語や日本語などの8カ国語に対応していますが2018年中に30超にまで広げます。
2018年3月にクラウドデータ保管・共有大手の<Dropbox>とファイル管理などの一部サービスで提携すると発表しました。
<Google>の企業向け業務システムである「G Suite」と<Dropbox>を2018年内に連携させます。
同じく2018年3月に仮想通貨に関わる広告を6月から掲載しないようにすると発表しました。
これは詐欺的な取引に誘導する広告からネットの利用者を保護する狙いです。
2018年4月には人工知能を使い複数の話し手の中から聞きたい声だけを選び出す技術である「カクテルパーティー効果」を持つ技術を開発したと発表しました。
ロボットやコンピューターを使った対話システムなどの応用を考えています。
「ポスト・スマホ」の本命と言われるAIスピーカーですが2017年10~12月期の世界のAIスピーカー市場での<Google>のシェアは36%で前年同期の9%から急上昇しています。
<Amazon>は前年同期の88%から52%にまで下がっています。
2017年末に開いた決算説明会で<Google>のスンダル・ピチャイCEOは「検索」と「グーグル・アシスタント」が事業の柱だと説明しました。
「グーグル・アシスタント」の機械学習の性能を高めるために設備投資費を増やす方針を示しています。
2018年6月にはスンダル・ピチャイCEOは人工知能利用に関する原則を発表し武器や諜報活動への人工知能の利用を禁止しました。
スンダル・ピチャイCEOが挙げた人工知能利用の7つの目的事項は◉社会的に有益であること◉不公正な偏見を生み出したり助長したりしないこと◉安全を意識して設計・テストすること◉人々に対する説明責任を果たすこと◉プライバシー設計原則を組み込むこと◉科学的な基準を守ること◉これらの原則に合致する用途とすることAIが人間の知性を超えると言われる「シンギュラリティー」に対して
どこまで7つの目的事項を順守できるかが<Google>の研究開発や製品開発に問われることになります。
ビジネスモデルの「提供する価値」には7つの目的事項が前提条件になります。
(次回ブログ=6月25日月曜投稿です)


