第287話のテーマは『9番目の成長分野を創出する』です。
家電メーカーというイメージとは違う
創業は1921年1月で<三菱造船>の電機製作所を母体に<三菱電機>として独立しました。
本店の所在地は愛知県名古屋市で名古屋市東区に工場用地を取得しました。
1928年には<日立製作所><芝浦製作所(東芝)><川崎造船所(川崎重工業)>と共同で大型電気機関車の開発を進め完成させて<日本国有鉄道>へ納めました。
1935年 にエレベーターやエスカレーターの一貫生産を開始しました。
1966年に日本初の人工衛星を開発しました。
2008年 に放送・通信衛星として初の国産衛星を打ち上げました。
<三菱電機>のビジネスモデル
2017年3月に工場に設置するロボットや作業支援機器のパッケージ販売を始めたと発表しました。
複雑なプログラムを組まなくても簡単な準備だけで使える利点があります。
社内に設計者が不足していたり早期に事業を立ち上げたい事業者へ提案していく考えです。
同じく3月に異なるメーカーの工作機械やシステムを繋ぐ「FA―ITオープンプラットフォーム」の運用を始めると発表しました。
工作機械などのファクトリーオートメーション分野と生産計画などを指示するIT分野を繋いで異なる機械からデータを収集して生産現場の状況を管理し易くします。
2017年4月に約110億円を投資して鎌倉製作所の新棟を建設することで人工衛星の生産能力を増強すると発表しました。
大型投資で国際競争力を強化して新興国へ売り込みを狙います。
人工衛星の生産能力を増強すると同時に設計や製造など全ての生産活動を対象にIoT化を推進して様々なデータを長期的に集めて解析することで工程を効率化することができるため工期やコストを従来より30%減らす考えです。
宇宙システム事業の売上高は1000億円を超えるようになりました。
2021年度には売上高1500億円を目指しています。
海外には宇宙ベンチャー企業が1000社程度ありロケットや衛星の打ち上げ計画が相次いでいると内閣府は報告しています。
2017年5月に<三菱電機>の柵山正樹社長は働き方改革に関して「定型業務は自動化する。
無駄な作業は減らしていく必要がある」とIT関連の設備投資で業務のスリム化に取り組んでいく方針を経営戦略説明会で示しました。
2017年6月に台湾でIoTやロボットを導入したい現地企業を支援するため台湾の「スマート機械産業推進オフィス」と相互協力に関する覚書を結びました。
2017年7月にアメリカの原子力関連企業である<ホルテック>と組んで小型原子炉向け制御装置を共同開発します。
ロシアでも国営<ロスアトム>の原発事業への参画を目指して<ロスアトム>の傘下企業と提携協議を始めました。
東京電力福島第1原発の事故により日本での新規案件は見込みにくいため海外への展開を加速していきます。
2017年10月にヨーロッパのデジタル地図大手である<ヒア>と提携すると発表しました。
<三菱電機>が持つ自動車の位置を正確に把握する技術と<ヒア>の持つ高精度な地図データを相互に利用できるようにすることで2020年頃から欧米で2社の技術を組み合わせた高精度な位置情報サービスを提供します。
2017年11月には駅や鉄道車両向けに開発中の3つの技術を披露しました。
◉ゲート型の改札機がいらない改札口◉介助が必要な乗客を駅構内で素早く見つけることができるシステム◉降車駅が近づくと乗客を起こす目覚まし機能などを搭載した座席「駅の改札通過から車両内までの一連の移動を快適にしたい」という開発の狙いがあります。
2018年度中の商品化を目指して人と一緒に作業ができる「協働型ロボット」に新たに参入しました。
ロボット活用が自動車などの製造業から食品や物流業界にまで広がっているため成長分野として対応していきます。
2018年1月に電子ミラー向けの物体認識技術を開発したと発表しました。
ドアミラーやルームミラーの代わりにカメラとディスプレーを使う電子ミラーが2016年に解禁されましたが自動運転車にとっては車線変更できるかを判断するために必須の技術になると考えて100メートル後方の車両を高精度に認識できる技術を開発しました。
2018年4月に杉山武史氏が新たに社長に就任しました。
「独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリックといった世界の強豪と戦うための課題は利益率向上」と取材に答えています。
機器販売だけでなく事業間連携を強化して新規事業を育成し複合的な提案をしたりすることに力を入れる考えを表明しました。
<三菱電機>の杉山武史社長は……「家電から人工衛星まで手掛ける総合電機メーカーとしての強みを生かす」と話しています。
2020年度までの経営目標として「売上高5兆円以上、営業利益率8%以上」を掲げています。
前社長の柵山正樹氏は……◉電力システム◉交通システム◉ビルシステム◉FAシステム◉自動車機器◉宇宙システム◉パワーデバイス◉空調冷熱システムという8つの成長事業を掲げていますが「家庭向け電気製品から人工衛星までを手掛ける幅広いポートフォリオを生かす」としていてこれまでは個別の部品と技術の組み合わせで製品をつくってきました。
今後は複数の技術や事業同士を掛け合わせて新規の成長分野を創出する方針です。
これら前社長の柵山正樹氏の方針を受け継ぎ杉山武史社長が成長分野を創出することで<三菱電機>は9つ目のビジネスモデルを構築することになります。
(次回ブログ=7月20日金曜日投稿です)『ビジネスモデル虎の巻』は8月出版!
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経営者の方が自社のビジネスモデルをチェックできる本になっています。
(出版ブログ=火曜・木曜の投稿です)
このことから何を学べるでしょうか?
多角的な事業を持つ企業は……個々の事業のビジネスモデルをそれぞれ構築する必要がある。


