第289話のテーマは『創業から3回目の事業転換』です。
検索サイトといえば……ヤフー
<Yahoo!
>といえば日本では「検索サイト」の最大手でした。
その後ポータルサイト内にテレビゲームやネットオークションの事業を始めています。
1996年1月に米国の<ヤフー>と<ソフトバンク>の合弁で<Yahoo!
>を設立しました。
1997年11月に現在の<ジャスダック>に登録しました。
2003年10月に東京証券取引所の第一部市場に上場しました。
2008年11月に大阪支社を大阪市北区梅田のブリーゼタワーに開設しました。
2009年4月に登記上の本社を東京ミッドタウンに移転しました。
2009年7月に名古屋支社を名古屋市中村区名駅の名古屋プライムセントラルタワーに開設。
2014年4月に<三井住友銀行>と並んで<ジャパンネット銀行>の筆頭株主となり持分法適用会社になりました。
2016年10月に本社を東京都千代田区紀尾井町の<紀尾井タワー>移転しました。
<Yahoo!>のビジネスモデル
2017年2月に発表された「2016年4~12月期」の連結決算は営業利益が前年同期比の22%減でした。
前年同期に<アスクル>の子会社化に伴う利益があり今期は減益になりましたが主力のネット広告は好調で実質的には12%の増益でした。
「出店料ゼロ」を打ち出して出店者を集める新たな戦略の効果が出始めています。
ショッピングモールの取扱高は昨年の10~12月期に前期比23%増で四半期ベースで過去最高を更新しました。
出店者数は2016年末時点で48万と国内で最大級の規模になっています。
2017年4月発表した「2017年3月期」の連結決算は純利益が前期比20%減でした。
前期の<アスクル>子会社化による利益を計上した反動がありましたが<アスクル>の火災に伴う損失も130億円ありました。
<Yahoo!
>の宮坂学社長は「今は短期的な利益を追求するより将来の成長に向けたエネルギーをためる時期だ」と記者発表の席上で述べています。
<Yahoo!
>は福岡市と大阪市にネットサービスの開発拠点を立ち上げます。
2カ所合計で最大数百人のエンジニアが働けるようにするとともに両地域での採用も強化していく考えです。
同業他社が人材確保策を進めているため東京以外での人材を確保しやすくします。
2017年10月には「音声検索技術を生かす機会を考えていく」と宮坂学社長は記者会見で述べています。
AI搭載スピーカーと連携するサービスを提供していますが音声でインターネットを利用する動きが広がっているため技術分野の投資を強化する方針を表明しています。
2017年11月にオークションサービス「ヤフオク」で商品の買い取りサービスを始めました。
<ブックオフコーポレーション>などと組んで消費者が店舗に持ちこんだ商品や宅配便で送った商品を買い取ります。
これまでのネットオークションは取引が成立したら商品を送る仕組みでした。
買い取りサービスを通じて「すぐに売りたい」というニーズに応えます。
新サービス「カウマエニーク」は<マーケットエンタープライズ>や<ブックオフ>と取り組みます。
2018年3月にインドネシアの投資ファンドである<シナルマス・グループ>と組み東南アジアのスタートアップ企業に投資するファンドの立ちあげを発表しました。
IT企業を中心に1社あたり数億円以上の投資を見込んでいます。
投資による利益を狙うほか自社の事業と親和性のある企業を発掘する狙いです。
2018年4月に北海道大学は<Yahoo!
>と連携協定を結び稼働しました。
SNSなどでのやり取りであるデジタル・コミュニケーションを観光分野などの地域経済の活性化に役立てるための対策を共同研究します。
同じく2018年4月に仮想通貨交換事業者である<ビットアルゴ取引所東京>に出資することを発表しました。
仮想通貨のほかブロックチェーンを使った新たなサービスの開発も目指しています。
(*ブロックチェーン:分散型台帳技術)2018年6月に<三井住友フィナンシャルグループ>と顧客データの分析で提携し共同出資会社を設立したと発表しました。
<三井住友FG>が持つ約4千万件の顧客情報から決済や資産運用の動きを細かく分析して金融商品の提案や開発に生かす狙いです。
<Yahoo!
>のデータ解析技術を使い<三井住友FG>の顧客データを分析します。
たとえば個人の預金や決済の動きから住宅を購入するまでの傾向が分かれば適切なタイミングで住宅ローンを提案することができます。
銀行は預金口座を通じて個人や法人ごとの預金や株式といった運用資産の膨大な情報を持っています。
個人や法人の運用資産の傾向をつかんで商品の提案や新商品開発に繋げる狙いです。
2018年6月に新たに社長に就任した川辺健太郎氏は「ヤフーはデータの会社に変わる」と表現しています。
<Yahoo!
>は1996年にパソコン向けのサービスとして創業して2012年からスマートフォン向けのサービスへと移行しました。
そして3度目の大改革が2018年でこれからはIoTの時代になるためパソコンとかスマートフォンというデバイスを問わないデータを中心にした会社への転換になると川辺健太郎社長は述べています。
<Yahoo!
>は2016年より営業減益を2期続けていますがデータの力をいかに収益に結びつけるかが<Yahoo!
>の喫緊の課題でありデータ活用の事業を主体としたビジネスモデルの構築への挑戦が続きます。
(次回ブログ=7月27日金曜投稿です)『ビジネスモデル虎の巻』は8月出版!
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経営者の方が自社のビジネスモデルをチェックできる本になっています。
(出版ブログ=火曜・木曜の投稿です)
このことから何を学べるでしょうか?
既存の事業が頭打ちの企業は……既存の経営資源であるヒト、モノ、カネ、タネを有効的に活用できる新たな事業分野への取り組みに挑戦する必要がある。


