ブランド経営の第17講テーマは……『ノウハウ・コレクター』です。
購入金額に麻痺する?
毎週水曜日のブログは企業が『ブランド経営』になるためのお話しをしています。
今日のテーマは[ノウハウ・コレクター]です。
「ノウハウ・コレクター」という言葉をご存知の方も多いと思いますが読んで字の如くの意味でいろいろな「ノウハウ」を集める人のことを指しています。
最初は「無料で入手できるノウハウ」を何かの特典やアンケートに応えることで入手するケースになると思います。
それなりの内容が手に入るのでそれなりの満足感は得られます。
それが常態化すると今度は500円や1000円程度の有料の「ノウハウ」を入手します。
これが数回続くと2980円や3980円という価格の「ノウハウ」を入手するようになります。
やがて「ノウハウ」の価格が5980円になり8000円にまでアップします。
このように価格が少しずつアップすることで購入金額に対して麻痺状態になり1万円の大台を超えるようになります。
ここまでくれば入手する「ノウハウ」の価格が3万円〜5万円程度であれば少し悩んで考えることはしますが「ノウハウ」を入手するために手続きするようになっているはずです。
このように徐々に価格に慣れながら入手価格が高くなってくると10万円を超える「ノウハウ」も購入することができるようになります。
ブランド経営:ノウハウ・コレクター
しかしここで一度立ち止まって冷静になって考えてみてください。
これまでに入手した「ノウハウ」はあなたにとってどのような価値があったでしょうか?
ひょっとして購入した「ノウハウ」がどこかの棚に埋もれていませんか?
私の場合は購入した「本」が同じような状態で本棚に並んでいます。
少し恥ずかしいのですが自分の本棚に並ぶ本をすべて読んでいるとはいえません。
そのうちに読もうと思っている本が何十冊も本棚の中に眠っています。
本気で全ての本を読了しなければ…ときどき思い出して手に取っています。
話しを元に戻します。
そもそも「ノウハウ」とはどのようなものでしょうか?
私は「処方箋」であり「風見鶏」のようなものだと考えています。
たとえば季節の変わり目に風邪を引けば「風邪薬」が効果がありますが風邪にも色々な種類があり風邪薬を飲む人間にも色々なタイプがあります。
のど風邪、鼻かぜ、高熱の風邪などの風邪の種類によって効果のある「風邪薬」は違います。
風邪薬を飲む人間にも「漢方薬」「市販薬」「病院の処方薬」などのどれかが苦手だったりします。
「ノウハウ」も同様でどの症状にも効く「ノウハウ」などあるはずもありません。
またその「ノウハウ」を使う人間(会社)にとってもタイプがあり効果のあるケースと全く効果のないケースが存在します。
「風見鶏」のようなものとは……時代背景や社会の変化に伴い「ノウハウ」が陳腐化するということです。
大量生産・大量消費の時代に通用した「ノウハウ」も今の時代や社会では全く通用しません。
世の中の風向きや時代の風が吹く方向に合わせた「ノウハウ」が登場します。
地域や会社の規模が違うだけで通用しない「ノウハウ」は残念ながら世の中に多いのです。
しかしそれで全く問題はありません。
なぜならば「ノウハウ」というものは「方法論」でしかないからです。
「孫子の兵法」も戦う相手や場所時間や気候などによってその手法が変わってきます。
どんな状況下でも同じ戦法を使うのであれば「軍師」などは必要ありません。
「すぐれた将軍」には必ず「すぐれた軍師」がついています。
「ノウハウ」などは使い方を間違えれば逆効果になることがあります。
すぐれた経営者の方にお願いしたいことは「ノウハウ・コレクター」にならないでいただきたいということです。
目の前に問題が生じたとしても何かの「ノウハウ」で解決しようなどと短絡的に考えないでほしいのです。
問題解決のために「ノウハウ」を探している時点でその経営者の方は「近視眼的」になっています。
そのような「近視眼的視野」ではまともな解決策を講じることができるとは言い難いのです。
問題解決のためには「将来の課題」を明確にする必要があります。
問題解決のために「問題」だけを見ている状況はとても危険であることに気付いてください。
「過去の出来事」を解決することに意味はありません。
「過去の出来事」を反省することに意味があるのです。


