経営支援の相談は受けるのに顧問契約までたどり着かない。
単発の依頼ばかりが続き収益が安定しない。
そうした悩みを抱えるコンサルタントは少なくありません。
原因は経験や専門性の不足ではありません。
経験を相手が買いやすい形に整理できていない点にあります。
解決策は支援の流れを見立て→設計→実装の三段階で説明できるようにし
入口から顧問契約へつなぐ段階的なサービス構成を作る手法です。
この方法が有効な理由は何をどこまでやってくれるのかが明確になり
経営者が費用対効果を判断しやすくなるためです。
今回は経験が売れない根本的な理由とサービスの組み立て方価格の決め方を整理します。
経験が売れないのは何ができるかが伝わっていないから
経験が豊富でも相談が単発で終わる背景には構造的な問題があります。
何をどこまでやってくれるのかが相手に伝わっていません。
経営全般を支援できます何でも相談に乗りますは一見便利そうに聞こえます。
しかし買い手から見ると専門領域が曖昧で価格や期間の根拠がわかりません。
経験を商品に変えるために必要なのはテーマではなく進め方の提示です。
次の三段階を言葉にしてください。
- 見立て課題の根っこと関係者の利害を整理する
- 設計打ち手の優先順位と合意を取る順番を決める
- 実装会議の進め方、役割分担、判断基準を現場に落とし込む
現場が動かない案件で提案は正しかったと言っても
経営者から見れば結果が出ていない支援です。
合意形成や運用の設計まで踏み込めていないなら支援する側にも責任があります。
組織変革の支援現場では経営会議で改革方針があっさり決まる一方
現場には反発と戸惑いだけが残る展開がよく見られます。
経営層は決めたのに進まないと不満を抱き
現場はまた上の都合で決まったと受け止めます。
改革方針の資料完成度を高める前に誰が、どの時点で、どんな負担を感じるか
まで見立てておくと決裁後の後戻りを減らせます。
顧問契約につなげる三階建てのサービス設計と価格の決め方
単発相談から抜け出せないもう一つの理由は
サービスの入口と出口が整理されていない点です。
初回から重い契約を提示すると経営者はリスクを大きく見積もり保留や他社比較が増えます。
継続支援へつなげるには入口を軽くしつつ
段階的に支援を深める三階建ての構成が有効です。
第一階層:スポット診断課題の見立てと論点の整理
第二階層:設計支援合意形成と実行計画の作成
第三階層:伴走顧問会議運営と改善の定着
ここで大切なのは時間売りに戻らない線引きです。
いつでも相談できますという曖昧な約束は負荷だけが増え
支援の焦点がぼやける原因になります。
契約の単位は時間ではなくどれだけ停滞や手戻りを減らせるかで決めます。
- プロジェクトの遅延
- 組織の疲弊
- 退職リスク
- トラブル対応など
どれだけ防げるかを軸に価格を組み立てると単価の説明がしやすくなります。
【企業のモデル事例】
DXを進めたいという経営者の意向を受けて
ITツールの導入支援に入る案件があります。
しかし担当者だけが忙しくなり現場の入力負担と不満が増える結果に終わる場合があります。
よくある原因は
- 売上を伸ばしたいのか
- 業務を減らしたいのか
これらが整理されないままツール選びに進んでしまう点です。
先にやるべきは
- 残す業務
- 削る業務
- 判断に必要な情報
これらの切り分けです。
今日のまとめ
経験が売れない主な理由は経験そのものではありません。
見立て→設計→実装という支援の流れを
相手に伝わる形で示せていない点にあります。
サービスを三階建てに分け時間ではなく停滞や手戻りを
どれだけ減らせるかを基準に価格を決めれば
経営者にとって判断しやすい提案になります。
まずは直近の火消しや立て直し案件を振り返り
どの段階でつまずいたかを書き出してみてください。
共通するパターンを整理すれば顧問契約へつなげる土台が見えてきます。
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*次回の予定2月4日水曜日第42話(人材の育成)『アンラーニングのすすめ過去の成功体験からの脱却』
次回もどうぞ宜しくお願いいたします。


