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ブログ / ミドルシニア世代の智慧

第66話 働かなくてもよい場合でも働きたい。男性70代で50.7%。収入以外の働く理由を、50代で持てていますか?

2026年10月14日 執筆:渡邉ひとし

働く理由が収入だけのまま60代を迎えると、仕事を失った日に、生活費と居場所を同時に失います。

50代のミドルシニアは、この点を先送りにしていないでしょうか。

マイナビ キャリアリサーチLabは2026年6月24日、アルバイトで働く60歳から79歳の2,155名への調査結果を公表しました。

「働かなくてもよい場合でも働きたい」と答えた人は、年齢が上がるほど増えています。

男性70代は50.7%、女性60代は44.4%でした。

働く目的の最多は、男女とも「健康維持」です。

次いで「健康的な生活リズムを作るため」「自分の生活費のため」が上位に入りました。

自由回答では、働く理由が「健康」「社会との接点」「生活の充実」に集約されています。

家にいても、やる用事がないという声があります。

仕事を通じて社会とつながり、孤独感から解放されるという声もありました。

さらに、働かなくてもよい場合でも、働きたい人の58.7%がアルバイトで生活の質が向上したと答えています。

つまり、シニアが働く理由は、収入だけではありません。

役割と居場所を得る手段としても、仕事が機能しています。

一方で、年齢の壁を感じた人は、アルバイト探しの応募時で55.8%でした。

働き始めた後も、28.1%が壁を感じています。

働きたい意欲があっても、年齢だけで機会が狭まる現実は、まだ残っています。

ただし、この調査はアルバイトで働く、60歳から79歳が対象です。

ミドルシニア全体の意識を示す結果ではありません。

私は、何のために働き続けるのかには、明確な理由があると考えています。

人生100年時代を迎え、公的年金だけでは生活できなくなる可能性が高いからです。

以前、大学で学生の前に立った際に、こう話しました。

「2050年を迎える頃には、定年の年齢が80歳になっている可能性が高い」

医学や食事の進歩により、長寿の人口は今後も増えていくと見ています。

同時に、シニアの姿も変わりました。

夫婦で海外旅行に出かけます。

豪華客船で、海外や日本を巡ります。

東南アジアで退職後の生活を始める人もいます。

地方に移り住み、家庭菜園と農業の間くらいの規模で、半自給自足の暮らしを送る人もいます。

団塊の世代は、若い頃から新しい文化を取り入れ、時には生み出してきた世代です。

その世代が後期高齢者になりましたが、従来の尺度では測れません。

今では、インターネットはもちろん、AIを使いこなす70代、80代の方も、コミュニティの中にいます。

そのうえで、人間の生きがいとは何かを考えます。

私の答えは、人の役に立っている実感です。

社会との接点がなくなれば、孤独になるのは当然です。

仕事が毎日あるかどうかで、気持ちの張りは大きく変わります。

若い頃とは違う意味の仕事になるかもしれません。

それでも、日々人と接し、会話を交わし、役に立っている実感を得られます。

何より、「ありがとう」という言葉を聞いたときの喜びは、ひとしおです。

この機会を、年齢だけで奪うのは望ましくありません。

公的年金で暮らす選択はあります。

しかし、積極的に働き、税金を納める側にシニアが回れば、若い世代の負担も軽くなる可能性があります。

お年寄りは、若い人の邪魔にならないように生きていく。

この考え方は、すでに大昔の発想です。

デジタルとAIの時代だからこそ、シニアは、若い世代の後押しができます。

もちろん、働き方は人それぞれです。

体力や家庭の都合に合わせて、無理のない形を選ぶ必要があります。

最初の一歩は、小さくて構いません。

誰の、どんな困りごとなら、自分の経験で助けられるのかを、紙に書き出してみてください。

収入だけでなく、楽しいと感じられる仕事は何かも、あわせて考えます。

人が生きていくうえで、楽しいという実感は、重要だからです。

あなたは、60代、70代になっても続けたい仕事を、いくつ挙げられますか。

その経験、地域の会社を支える力になるかもしれません。

試行錯誤を重ねながら歩むあなたを、心から応援しています。

【出典】マイナビ キャリアリサーチLab「シニアのアルバイトに関するライフエンゲージメント調査(2026年)」(2026-06-24)

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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