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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第321話 髙島屋のビジネスモデル

2018年12月14日 執筆:渡邉ひとし

第321話のテーマは『外部環境の影響を受けやすい』です。

(ブログは月曜・金曜の投稿です)

独立系百貨店として存続

1831年1月に古着・木綿商「たかしまや」を京都で初代・飯田新七氏が創業しました。

1855年に古着商から木綿呉服商に切り換えました。

1887年に貿易部を開設しました。

1909年に合名会社<髙島屋飯田>を設立しました。

1919年8月に株式会社<髙島屋呉服店>を設立しました。

1930年12月に株式会社<髙島屋>に商号を変更しました。

1958年10月に<ニューヨーク髙島屋>をアメリカで開店しました。

1997年にインターネットショップである「タカシマヤバーチャルモール」を開店。

2008年10月に<エイチ・ツー・オー リテイリング>と資本・業務提携をしました。

2010年3月に<エイチ・ツー・オー リテイリング>との経営統合の中止を決定しました。

髙島屋のビジネスモデル

2017年6月に発表した2017年3~5月期の連結決算は純利益が前期比45%増えました。

個人消費が堅調に推移したことに加え訪日外国人の需要も増加しました。

中国の『支付宝(アリペイ)』などの電子マネー決済に力を入れ中国の旅行会社である<携程旅行網(シートリップ)>の顧客にクーポンを配信した効果も出ています。

2017年9月には自社で運営するスーツ売り場を東京と横浜の2店舗に新設しました。

テーマを絞った売り場を通じてスーツの需要を深掘りすることで衣料品販売を底上げする狙いです。

2017年10月には大阪店に30~40歳代の男性会社員向けの「スタイルオーダーサロン」を設けました。

イージーオーダーのスーツやシャツを手頃な価格で提供していきます。

2017年10月に新宿店が入居するタイムズスクエアビルを取得したと発表しました。

地代家賃の圧縮や不動産活用の自由度向上を目指しています。

2017年11月には「2019年2月期」に国内百貨店17店の営業損益を黒字にする計画を表明しました。

岐阜店などの地方店は減収傾向ですが他店への配置転換などを通じて人件費などのコストを削減します。

<髙島屋>の木本茂社長は……「経営効率だけではなく地域との共生や従業員の雇用も含めて考える」と述べています。

2017年12月に中央区にある東京本社の東京武田ビルと武田新江戸橋ビルの土地と建物を<武田薬品工業>から購入しました。

日本橋エリアに点在する本社など事務所やグループ会社オフィスを集約する計画です。

2018年2月にJR横浜駅西口に千人規模のイベントホール「横浜駅西口タカシマヤ・ローズホール」を開設しました。

企業の展示販売会や式典などのほか国際会議や学会などの幅広い用途を想定しています。

2018年4月に発表した「2018年2月期」の連結営業利益は前期比4%増でした。

「2008年2月期」以来10年ぶりの高水準を確保しました。

訪日客消費が好調で化粧品を中心に伸び宝飾品など高額品の販売も伸びています。

同じく2018年4月には2017年4月に開業したJRゲートタワーの「高島屋ゲートタワーモール」と隣接ビルに入居する「JR名古屋髙島屋」の合計の年間入場客数は46%増の5509万人に達しました。

既存の百貨店がとらえ切れていなかった若年層や家族層が来店しています。

2018年5月には「2023年2月期」までに海外の百貨店4店を営業黒字化する考えです。

木本茂社長は……「長期視点でみてアジアの成長を取り込みたい」と東南アジアで事業を広げる考えを述べています。

2018年9月に日本橋店の新館を開業しました。

隣接する本館と時計専門店さらに東館を合わせた4館体制で近隣の住民や会社員などの幅広い客層の取り込みを狙います。

2018年10月に発表した「2019年2月期」の連結純利益が前期比13%減の見通しと発表しました。

日本橋高島屋ショッピングセンター新館が9月に開業しましたが11月にはタイ・バンコクの複合施設内に「サイアム高島屋」も開業します。

これらの投資負担が重く先行投資が響き好調な訪日外国人向け販売などでも補いきれず減益の見通しをしています。

2018年11月には日本橋高島屋ショッピングセンターの営業損益を「2021年2月期」に黒字化する方針を表明しました。

9月に開業した日本橋店新館などの広告宣伝費や減価償却費などがかさみ「2020年2月期」も赤字見込みですが費用負担の軽減や賃料収入の安定化で「2021年2月期」の黒字化を目指します。

訪日外国人客や富裕層の消費が伸びて売上は増収を続けていますが2020年以降の景気後退が懸念され好調を下支えしている訪日外国人客の伸びが期待できないという見方もあります。

いままでの百貨店のビジネスモデルを再構築する必要に迫られています。

*次回のブログは12月19日水曜日です『ビジネスモデル虎の巻』年内出版予定!

経営者の方が自社のビジネスモデルをチェックできる本になっています。

今日の事例で何を学べるでしょうか?

景気や観光客に左右される企業は……景気後退や訪日外国人客の減少という外部環境の影響で業績が左右されやすい。

外部環境に影響されにくい新たなビジネスモデルを構築することが必要不可欠になる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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