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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第322話 ユニクロのビジネスモデル

2018年12月21日 執筆:渡邉ひとし

第322話のテーマは『創業者が描くビジョン』です。

(ブログは月曜・金曜の投稿です)

一代で築き上げた大企業

1949年3月に柳井等氏が山口県で紳士服専門店である<メンズショップ小郡商事>を開店。

1984年6月に<UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE>を広島市中区袋町に開店しました。

1984年9月に柳井正氏が代表取締役社長に就任しました。

1991年9月に<小郡商事>から商号を<ファーストリテイリング>に変更。

1998年12月にフリースを200万着販売しました。

2000年6月にイギリスに子会社を設立しました。

2000年10月にインターネット通信販売を開始しました。

2002年4月にデザイン機能強化のためユニクロデザイン研究室を設立しました。

2012年3月に6か国語に対応した接客ができる「ユニクロ銀座店」をオープンしました。

2012年9月に<ビックカメラ>とコラボレーションで「ビックロ」をオープンしました。

ユニクロのビジネスモデル

2017年8月にスマートフォン向けアプリで音楽や雑誌を無料で提供するサービスを始めました。

ネット通販の入り口であるアプリの機能を拡充してネット通販への来訪頻度を高める狙いです。

同じく2017年8月に店舗の損益を週単位で管理する仕組みを海外の中国で導入しました。

月ごとだった管理を週単位に見直して赤字店舗の課題を「見える化」し臨機応変にてこ入れする考えです。

「2016年8月期」の営業利益率は海外事業が5.7%と低く国内事業の半分以下になっています。

同じく2017年8月にマタニティーウエア4種を発売しました。

生まれる前からユニクロ商品で丸抱えして子ども向け市場の競争を勝ち抜く狙いです。

2017年10月に発表した「2017年8月期」の来客数の国内既存店実績は前期比2.9%増でした。

2016年2月に実施した商品の値下げが通年で実績をあげ新商品も好調でした。

<ファーストリテイリング>の柳井正会長兼社長は……「海外事業にリスクはない」と海外戦略への本気度も述べています。

<ユニクロ>の中国店舗数を2020年に1000店まで増やす計画を持っていて守川上席執行役員は「年30%程度の成長を実現させていく」と東南アジアやオセアニア市場について意気込みを語っています。

さらに柳井正会長兼社長は「本格的なグローバル化やデジタル化はあらゆる産業に影響を与えている」「我々はグーグル、アップル、アマゾンなどグローバルブランドと協力し製造業から情報製造小売業となる」と記者会見で述べています。

『情報製造小売業(ISPA)』とは<ユニクロ>が根付かせた製造小売業に情報という新たな要素を加えて情報製造小売業という新しい産業に作り替える新たなビジネスモデルの構想です。

「この業界は3分の2くらい無駄な商品を作っている」「できるだけ早く必要な商品が全体の70~80%になるようにしたい」「必要な商品を必要な量だけ企画、販売できるようトレンドを捉え顧客とのコミュニケーションで毎日改善改革していけるようになりたい」と柳井正会長兼社長は情報製造小売業に大きな期待を寄せています。

同じく2017年10月に柳井正会長兼社長は2年後をメドに社長職を譲る考えを明らかにしました。

会長職に専念して経営を「監督」する立場で会社に関わり続ける意向です。

新社長は外部から招くのではなく執行役員などの内部から選ぶ考えです。

2017年12月には日本で展開してきたセミオーダー事業をアメリカで始めました。

紳士向けシャツで800以上の組み合わせの色や形を選べます。

インターネット通販で提供して注文から3~7日で届け価格も既製品と同程度にしています。

消費者の嗜好が多様化するなか顧客一人ひとりの嗜好に合った衣服の製造販売を確立してさらなる成長を目指します。

2018年1月に発表した「2017年9~11月期」の連結決算は純利益が前期比13%増でした。

岡崎健最高財務責任者は「初めて海外が国内のユニクロの売上高を上回った」と述べています。

2018年9月に発表した「2018年8月期」の国内既存店売上高は前期比6.2%増でした。

縫い目のないダウンや伸び縮みするパンツ速乾性の衣料などが好調で機能性の高い商品が相次ぎヒットしました。

客数や客単価も9年ぶりにプラスになりました。

2018年10月に発表した「2018年8月期」の連結決算は純利益が前期比30%増でした。

中国や東南アジアで積極的に出店し海外の収益が大きく伸びました。

冬夏物とも好調だった国内の伸びを上回り海外売上高は通年で初めて国内を上回り2期連続で純利益が過去最高を更新しました。

2018年10月に物流機械大手の<ダイフク>とパートナーシップを締結したことで最新鋭の自動化設備を導入して倉庫の作業効率を高めることができます。

これで弱点だった物流の改革を大きく前進させることができます。

2018年9月には<グーグル>と事業連携を強め人工知能使ったファッショントレンドや需要量の予測を精緻にする取り組みのほか迅速な商品づくりで協力していきます。

これによって弱点だったインターネットを通じた情報管理分野も前進させることができます。

しかし70歳を節目として社長を譲り会長として采配を振るう日が間近に迫っています。

2005年の玉塚元一社長の解任劇を再び繰り返さないことで柳井正会長兼社長が目指す新たなビジネスモデルである「情報製造小売業」の実現に近づくことができます。

*次回のブログは12月26日水曜日です『ビジネスモデル虎の巻』近日出版予定!

経営者の方が自社のビジネスモデルをチェックできる本になっています。

今日の事例で何を学べるでしょうか?

一代で大きく成長した企業は……創業者の後任人事が困難になる。

創業者と同等の能力を求めても同一人物でない限り創業者が満足することはできない。

なぜならば創業者が次々と描く「ビジョン」を2代目経営者が創業者と同じように描くことができないからである。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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