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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第368話 メルカリのビジネスモデル

2019年11月22日 執筆:渡邉ひとし

先週の15日金曜日のメルマガはお休みさせていただきました。

今日のメルマガの企業事例は< メルカリ >です。

大企業の企業事例を読んで変化する経営環境を読み取っていただきぜひ自社の事業に照らし合わせながら新たな取り組みに生かしてください。

企業事例[第368話]のタイトルは『次の収益の柱をつくる取り組み』社名の由来はラテン語の『mercari(商いする)』2013年2月に創業者である山田進太郎が株式会社<コウゾウ>を設立しました。

2013年7月にフリーマーケットアプリである『メルカリ』のサービスを開始しました。

2013年8月に<ユナイテッド>と資本業務提携をして3億円を調達しました。

2013年11に株式会社<メルカリ>に商号を変更しました。

2015年9月に100%子会社である株式会社<ソウゾウ>を設立しました。

2016年6月に初めての黒字化になりました。

2017年8月に<ヤフー>と共同で『EC事業者協議会』を発足しました。

安全な電子商取引の環境整備を目的とした協議会の発足です。

< メルカリ >のビジネスモデル2018年6月に『東証マザーズ』へ上場して時価総額は約7000億円に達しました。

山田進太郎会長兼最高経営責任者は……「世界のフリマ市場の規模は日本の10倍と想定され海外展開に力を入れていく」と記者のインタビューで語っています。

M&A(合併・買収)や提携などで『メルカリ経済圏』を拡大していく戦略を考えています。

さらに「表面上は似たようなサービスが作れても裏側は違う」「テクノロジーで差別化していきたい」「Amazonなどがモデルになる」と述べています。

2018年7月に3つのサービスを8月に終了すると発表しました。

フリマアプリ内の即時買い取りサービス『メルカリNOW』個人間で特技や知識を教え合うスキルシェア『ティーチャ』ブランド品に特化したフリマアプリ『メルカリメゾンズ』サービス終了の理由は利用者が想定の規模に及ばず他の事業への新規投資を優先するためです。

<メルカリ>の小泉文明社長は……「違うと思ったらクイックに撤退を判断する」「経営者は有限なリソースをどこに充てたらいいのかを考えるべきだ」と述べています。

2018年8月に発表した『2018年6月期』の連結決算は最終損益が70億円の赤字でした。

山田進太郎会長兼最高経営責任者は……「現在は成長を目指すフェーズだ」「メルカリのゴールは短期的な収益性を高めることではなく中長期的に成長することだ」と記者会見で述べています。

知名度が低い米国で利用者を増やすため上場で得た資金や国内で稼いだキャッシュを米国での広告宣伝費などに回しています。

2018年10月に長谷川秀樹氏が最高情報責任者(CIO)に就任した人事を発表しました。

コンサルティング会社の<アクセンチュア>から<東急ハンズ>に転職して執行役員オムニチャネル推進部長を務めていましたが物流改革や物流システムの刷新を手掛け電子商取引部門とIT部門を管掌しオムニチャネル戦略を推進しました。

その手腕を買われ社内システムのほか決済サービスのメルペイ事業にも関与しIT(情報技術)部門を統括します。

2018年12月に英国子会社を解散すると発表しました。

ロンドンに置くフリマアプリ運営の<メルカリヨーロッパ>と英国の決済関連サービスの<メルペイ>を解散します。

人件費や広告宣伝費がかさみ『2018年6月期』は730万ポンドの営業赤字でした。

2019年2月にスマートフォン決済サービスの『メルペイ』を始めたと発表しました。

<NTTドコモ>の決済サービスである「iD」に対応し全国90万カ所で使えるようにしました。

主力のフリーマッケットアプリとの相乗効果を見込んでいます。

2019年3月に60代以上のシニアユーザーを対象にした利用実態調査結果を発表しました。

利用者は20代や30代が中心でしたが2018年の1年間で『生前整理』『終活』といったキーワードで『メルカリ』に出品するケースが前年に比べて約2.5倍に伸びています。

2019年3月に人工知能開発を担当する人材を現在の約2倍に増やすと発表しました。

人工知能を活用した不正検知や出品・検索機能を充実させるため技術開発の体制を強化する考えです。

2019年5月に電子商取引サイトなどでのネット決済に『メルペイ』が対応したと発表しました。

小売店などリアル店舗でのみ使えましたがオンライン対応により利便性を高めることができます。

2019年6月にシェア自転車サービスである『メルチャリ』からの撤退を発表しました。

同事業を統括していた子会社の<ソウゾウ>も解散します。

<ソウゾウ>傘下にあった複数の新規事業も整理したことは戦略転換の一環と言えます。

2019年7月にサッカーJ1の『鹿島アントラーズ』の経営権を取得すると発表しました。

株式約6割を<日本製鉄>などから買い取り『鹿島』運営会社の株式譲渡契約を結び『Jリーグ理事会』で経営権の移行が承認されました。

2019年8月に発表した『2019年6月期』の連結決算は最終損益は137億円の赤字でした。

スマホ決済の投資や人件費の増加などで赤字は7期連続となりました。

2019年9月に『PayPay』と『LINEペイ』と連携すると発表しました。

不正利用対策や加盟店開拓を加速する狙いです。

2019年9月に山田進太郎会長兼最高経営責任者が社長に復帰すると発表しました。

赤字続きで時価総額も上場時の半分程度になり成長戦略を再び示すため2年半ぶりに社長に復帰しました。

2019年11月にメルカリに出品した品物を海外から購入できるようにしたと発表しました。

越境電子商取引購入代理サービス会社と提携したことで100カ国以上からメルカリに出品された商品を購入できます。

山田進太郎会長兼最高経営責任者は……「スマホユーザーが7000万人以上いると言われるなかメルカリの月間利用者数は1350万人」「メルカリの潜在顧客は3600万人以上とみており伸びしろがある」と記者の取材に答えています。

高齢者向けの『メルカリ教室』などオフラインのイベントを活用して高齢者の利用者数を増やす取り組みなどをしています。

<メルカリ>の事業は……『国内』のフリーマーケットアプリ『米国』のフリーマーケットアプリスマホ決済の『メルペイ』と3つあります。

現状では国内事業は利益が出ていますが『米国』のフリマアプリは赤字です。

2020年6月までに月間の流通総額を1億ドルにする計画を持っていますが1億ドルを達成できれば収益化のめどが立つと見込んでいます。

米国で収益化できれば他国への海外進出も現実化してきます。

『メルペイ』は始動したばかりですが『メルカリ』の利用者の売上金を利用しやすくすることが目的でした。

『決済』を軸にして金融サービスを拡大することは視野に入っていますが『メルカリ』との相乗効果を第一義的な課題として捉えています。

米国での『メルカリ』の利用者拡大と『メルペイ』の利用者拡大が当面の大きな課題になっています。

今日の事例で何を学べるでしょうか?

創業してから主体になる事業が軌道に乗った会社は……その事業の成長が鈍化し停滞することを視野に入れ次の『成長の柱』となる新たな事業に取り組み早期に収益化させることが次の大きな課題になる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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