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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第369話 日清食品ホールディングスのビジネスモデル

2019年12月6日 執筆:渡邉ひとし

先週は1年ぶりに風邪をひいてしまい29日金曜日のメルマガはお休みさせていただきました。

突然でしたが妻の声がかすれてしまい風邪が原因だと思い注意していましたが2週間ほど経過した頃に風邪を発症させてしまいました。

やはり喉の炎症という症状で苦しい状態が続きましたが高熱を発することはなく1週間で回復しました。

ところが妻は今でも風邪の症状が続いておりまもなく1ヶ月になりそうです。

インフルエンザも流行っているようですねご自愛ください。

今日のメルマガの企業事例は< 日清食品HD >です。

大企業の企業事例を読んで変化する経営環境を読み取っていただきぜひ自社の事業に照らし合わせながら新たな取り組みに生かしてください。

今日の企業事例[第369話]は『海外市場の開拓が急務になっている』新商品を次々と発売しています1948年9月に創業者の安藤百福氏が大阪府にて<中交総社>を創業しました。

1958年8月にインスタントラーメンの『チキンラーメン』を発売しました。

1963年7月に袋入り焼そばの『日清焼そば』を発売しました。

1971年9月にカップ麺の『カップヌードル』を発売しました。

1976年5月にカップ焼そばの『U.F.O.』を発売しました。

1976年8月にカップうどんの『どん兵衛きつね』を発売しました。

1995年2月にカップスパゲティの『Spa王』を発売しました。

2008年10月に<日清食品>が持株会社制移行に伴い<日清食品ホールディングス>へ社名変更しました。

2011年9月に横浜市みなとみらい地区に『安藤百福発明記念館』を開館しました。

< 日清食品HD >のビジネスモデル2018年8月に発表した『2018年4~6月期』の連結決算は純利益が前期比30%増でした。

国内で主力の即席麺の『チキンラーメン』シリーズが伸びて中国やタイでも単価の高い即席麺が好調でした。

食品事業では米国で競争が激しく単価が下落し物流費や人件費高騰も重荷になりました。

2018年8月にミャンマーの大手食品メーカーと提携し即席麺の現地生産の開始を発表しました。

ミャンマー人の味覚に合わせた4製品を開発してヤンゴン市内の工場で製造します。

2018年8月に40年後を見据えた即席麺の姿を定義した『大阪宣言』をまとめました。

世界各国・地域の即席麺メーカーで構成する<世界ラーメン協会>の会長である<日清食品HD>社長の安藤宏基会長は「40年後に人々に幸福をもたらす食事であるために健康と地球環境に配慮した商品であることはメーカーの義務だ」と述べています。

今後の商品の潮流については多様な消費者のニーズを人工知能やロボティクスなどを使って多品種少量生産する『テーラーメード型』の時代の到来を想定しています。

2018年11月に発表した『2018年4~9月期』の連結決算は純利益が前期比4%増でした。

国内は60周年を記念した新商品効果で『カップヌードル』ブランドが好調でした。

中国では販売地域を広げたことで価格帯の高い即席麺が伸びました。

2019年1月に美容関連事業に参入しました。

乳酸菌とコラーゲンを配合した美容ドリンク『ヒアルモイスト発酵液』をインターネット通販で取り扱います。

さらに乳酸菌そのものを化粧品やサプリメントの材料として企業向けに販売していく考えです。

健康・美容への意識が高い40歳以上の女性を取り込み新たな顧客層として掘り起こし国内市場のけん引役としたい狙いです。

2019年2月に発表した『2018年4~12月期』の連結決算は純利益が前期比15%減でした。

国内外で主力のカップめんが伸びましたが米国の物流費高騰や国内の主力工場新設など減価償却費の増加が利益を押し下げました。

米国ではトラック運転手の人手不足などを背景に物流費が高騰しておりエビや肉など具材や包材価格も上昇しています。

2019年3月に東京大学の竹内昌治教授らと共同で人工肉を作ることに成功しました。

動物の肉を利用する畜産は飼育時に大量の温暖化ガスを排出するため環境への負荷が大きく広い土地が必要なため人工的に肉を再現する人工肉を開発する研究が進んでいます。

アミノ酸などを含んだ培養液にビタミンCを加え一定の刺激を与えながらウシの筋肉細胞を培養したところ細胞の成熟が進み細胞同士が融合して繊維状になりました。

筋肉細胞を1週間ほど培養することでサイコロステーキ程度まで大きくすることができました。

2019年5月に発表した『2019年3月期』の連結決算は純利益が前期比34%減でした。

米国では原材料や物流などのコスト高によって工場設備の収益性が低下し子会社の<ブラジル日清>でも当初の収益が見込めなくなり95億円の減損損失を計上しました。

2019年6月にカップ麺の容器を植物由来プラスチックに切り替えると表明しました。

国内で販売する主力の『カップヌードル』で2020年初めから導入して数年内に非石油資源の素材の使用量を97%までに高める考えです。

世界的なプラスチック製品への環境規制に対応します。

2019年8月に発表した『2019年4~6月期』の連結決算は純利益が前期比30%減でした。

前年同期に計上した不動産売却益が大きく影響していますが創業者の安藤百福氏らをテーマにした連続テレビ小説『まんぷく』を放映して国内販売の追い風となり本業の『カップヌードル』などの販売は国内外で好調を維持しています。

2019年10月に日経フォーラム『世界経営者会議』で<日清食品HD>の安藤宏基社長が講演し「気候変動や食糧資源の問題に対応した新たなカップヌードルを追求する」と述べています。

2019年11月に発表した『2019年4~9月期』の連結決算は純利益が前期比11%減でした。

米国で『高単価商品』ブラジルで『カップヌードル』の売れ行きが良いなど本業の即席麺の売れ行きは好調でしたが前年同期の不動産売却益が今回の純利益減に大きく影響しています。

『チキンラーメン』が生まれて60年。

即席麺は世界で年間に1千億食が消費される巨大市場に成長しました。

<日清食品>の国内でのブランド力は即席麺市場で50%弱のシェアを握り競合他社を圧倒しています。

ただ海外でのブランド発信は遅れていて2018年の世界シェアは11.2%で2位です。

世界首位は<康師傅>を傘下に持つ台湾の<頂新国際集団>で14.5%のシェアを誇っています。

米国の即席麺市場では国内勢2位で『マルちゃん』ブランドの<東洋水産>が70%近いシェアを握っています。

<日清食品HD>の安藤宏基社長は……「令和の時代は多品種大量生産が求められるこのときに開発・生産を支えるのが人工知能でありロボットだ」「おいしさとともに環境配慮や健康が求められるだろう」「栄養・健康に配慮した商品であれば医薬品の分野に近づいていく」などと述べており今後は食品業界も再編が進みグローバル化が避けられないという見方を表明しています。

世界ラーメン協会によると2017年の即席麺市場は1001億食と2008年に比べ10%増えました。

地域別では麺文化を持つアジアが80%と断トツですが北米で50億食中南米や中東・アフリカ、欧州もそれぞれ30億食を消費する規模に即席麺市場は育っています。

日本の市場規模は57億食と世界全体の6%にすぎません。

人口の減少化が進む日本市場以外にどのような海外戦略を打ち立てて世界でのシェアを拡大していくのか?

健康食を担うテクノロジー企業として世界の健康食品の分野で先行できるか?

<日清食品HD>の安藤宏基社長とその後継者(次期社長)にとって新たなビジネスモデルとブランドの再構築が急務となっています。

今日の事例で何を学べるでしょうか?

日本国内での成長が頭打ちになっている会社は……海外の市場を開拓するため未開の市場を育成してその市場に合わせた商品を開発し海外事業を軌道に乗せることが大きな課題となる。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

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