来年の2020年(令和2年)は企業にとって大きな転換期になります。
来年(2020年)を起点とした『3カ年計画』『5カ年計画』を新たな事業計画として立てることが最善策であると考えています。
『数カ年計画』を起点の年から『積み重ね方式』で組み立てるケースが多く見受けられますが現状の『先行き不透明な時代』では良くて……現状維持……少しでも油断をすると……下方修正を余儀なくされます。
『先行き不透明な時代』には数年後の達成数字を決めてから『逆算方式』で事業計画を立てることが最善策であると考えています。
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今日のメルマガの企業事例は< ヤマダ電機 >です。
大企業の企業事例を読んで変化する経営環境を読み取っていただきぜひ自社の事業に照らし合わせながら新たな取り組みに生かしてください。
今日の企業事例[第371話]は『次の成長の柱の育成が急務』M&Aと多店舗展開で拡大してきました1973年に山田昇氏が個人商店<ヤマダ電化センター>として創業しました。
1978年6月に<日本電線工業>株式会社として設立しました。
1983年9月に株式会社<ヤマダ電機>を設立しました。
1996年にインターネットサービスプロバイダ事業を開始しました。
2004年6月に初の都市型店舗『テックランド』を広島に開店しました。
2012年12月に<ベスト電器>を子会社化しました。
2013年6月に業績不振のため山田昇氏が社長に復帰しました。
2015年5月に<ソフトバンク>と資本業務提携する契約を締結しました。
2018年9月に<ヤマダ・エスバイエルホーム>を完全子会社化しました。
< ヤマダ電機 >のビジネスモデル2018年6月に<ヤマダ・エスバイエルホーム>を完全子会社化すると発表しました。
<ヤマダ・エスバイエルホーム>は住宅事業を手がける子会社ですが<ヤマダ電機>は家電と住宅関連サービスの複合店の展開を広げています。
2018年7月に<船井電機>が独占供給する有機ELテレビなどの発売を発表しました。
<船井電機>が手がける有機ELテレビやレコーダーを2017年から独占的に扱っています。
独自商品を増やすことで同業他社との差異化を図る狙いです。
2018年7月に家電住まいる館YAMADA浦和埼大通り店をさいたま市桜区に改装開業しました。
既存の家電専門店から家具も取り扱う新業態店に刷新しリフォームコーナーも拡充しました。
2018年8月に<パーソナル少額短期保険>の全株式を個人株主らから取得しました。
社名を<ヤマダ少額短期保険>とし自社で保険を開発することで住宅事業に関連した保険需要を取り込む狙いです。
2018年8月に住宅関連事業を手がける連結子会社4社を合併すると発表しました。
社名を<ヤマダホームズ>として連結子会社4社の技術やノウハウを集約させる考えです。
2018年9月に新潟県長岡市内の家電専門店を改装しヤマダアウトレット長岡店を開業しました。
家電専門店を改装し中古家電やアウトレット商品を販売することで低価格を武器に単身赴任者や新入学の学生らの需要を取り込む狙いです。
中古品やアウトレット品を扱う店舗の出店としては全国で24店目になります。
2018年11月に発表した『2018年4~9月期決算』は純利益が前期比90%減となりました。
インターネット通販の普及によって大量仕入れ大量販売による『安売り路線』が行き詰まっています。
2018年12月に<スリーダム>と電気自動車のリースなど共同出資会社を設立すると発表しました。
バッテリーの設計・開発を手掛ける<スリーダム>とEVやバッテリーをリースしエネルギーの使用量に応じた課金などを行うビジネスモデルを採用します。
EVベンチャーの<FOMM>に出資してEV開発を進めており2020年にもEV事業を始める考えです。
企業向けとして物流用の貨物自動車やカーシェアリングへの利用も見込んでいます。
2019年2月に発表した『2018年4~12月期』の連結決算は純利益が前期比59%減でした。
リフォームの相談窓口なども設ける新業態店への改装が進み住宅関連事業の販売額は11%増えました。
家電事業は上期にポイント付与などの値引き戦略を実施しましたが販売が伸びず利益が目減りしました。
2019年4月に「IoT」を活用した住宅向けサービスの提供を始めると発表しました。
<ソフトバンク>子会社で電力情報解析の<エンコアードジャパン>と連携して自宅の電力使用量をスマートフォンで随時確認したり家電を遠隔操作したりできる新サービス『YAMADAスマートホーム』を全直営店で取り扱います。
2019年7月に<センチュリー21・ジャパン>と業務提携しました。
<センチュリー21>の加盟店が<ヤマダ電機>の店舗内に出店し『家電と住宅』『住宅ローン商品』などをセットで提供します。
不動産仲介大手である<センチュリー21>との提携を通じて事業拡大の基盤を整える考えです。
2019年7月に<大塚家具>と品揃えを合わせた店舗展開を発表しました。
<ヤマダ電機>が運営する住宅関連に特化した新型店の改装を機に<大塚家具>が家具を供給します。
2019年2月に業務提携しており人材派遣や接客ノウハウの協力を両社で進めてきました。
2019年12月に<ヤマダ電機>と<大塚家具>は資本提携に関する会見を開きました。
<ヤマダ電機>の山田昇会長は<大塚家具>の子会社化について「2月から改革を見守る中大塚家具が来期の黒字化を目指す手応えを感じた」「大塚家具の商品は粗利が高く売り上げを少し伸ばせば黒字化は達成できる」「女性客が増え1人あたりの購入単価も上がった」と記者会見で述べました。
9月末時点で<ヤマダ電機>は直営全990店のうち102店舗を家具など生活関連の商材を広くそろえる新業態「家電住まいる館」へ切り替えました。
<大塚家具>の協力を受ける店舗はまだ7店舗ですが今後さらに拡大する考えです。
<アマゾン・ドット・コム>などインターネット通販の隆盛で得意としてきた大量仕入れ大量販売による安売り路線が行き詰まっています。
メーカーから商品を大量に仕入れ販売報奨金も含めた規模の利益を生かして低価格で消費者に提供するという安価販売のビジネスモデルが<ヤマダ電機>の強みでした。
それが実店舗での家電販売市場がネット通販に奪われて売上高はピークだった『2011年3月期』から7年間で27%減まで落ち込みました。
メーカー側も採算重視に舵を切り数年前から量販店に対して量よりも質を重視するようになりました。
規模の利益を生かした大量仕入れによる安価買い取りという仕入れ手法ができなくなり価格競争力を強みとしていたビジネスモデルのため客離れが起きやすくなっています。
打開策として取り組む住宅関連との連携による住環境事業で立て直しを目指していますが家具やリフォーム・コーナーを店舗内に設けると家電の売り場が縮小し品ぞろえに影響します。
本業である家電の競争力を低下させることにもなりかねません。
さらに住宅関連と家電では必要な知識が異なるため住宅関連の販売スタッフの確保が急務になっています。
相乗効果が出ないまま成長していくのは容易ではありません。
いち早く新しいビジネスモデルを構築できるかが最大の課題になっています。
今日の事例で何を学べるでしょうか?
本業のビジネスモデルが陳腐化した会社は……次の『成長の柱』になる事業を早期に育成することが急務になる。
次の『成長の柱』になる事業は自社の資産(ヒト、モノ、カネ)を最大限に活用できる事業を選択することが成功のカギになる。


