近年増えている事業承継問題を抱えていませんか?
2025年には経済産業省の調べでは60%以上の中小企業経営者の平均年齢が70歳を超えると予想していて127万社に上る中小企業が後継者難を抱えることになるとされています。
コロナ禍の影響もありそのスピードが早まることも十分ありえると言えます。
経営者の御子息や御令嬢が直接社長職を引き継げば問題ありませんが現時点で候補者がいない場合は……
- 子供が成長するまで中継ぎ社長を立てる
- 後継者候補を募集する
- 会社顧問や社外取締役から採用する
- 会社を譲渡する
などの事業承継を考える必要があります。
事業承継まで時間的余裕がある会社は将来の事業の育成とともに将来の『後継者の育成』に取り組んでいただきたいと願っています。
私たちも『後継者』の育成支援に誠心誠意尽力していきます。
中小企業も大企業も日本の市場に於いては同じ『外部環境』のもとで懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や経営手法を観察することで自社の経営に活かしてください。
今日の企業事例は第445話<アイシン>です。
(*写真はイメージです)経営統合を繰り返して事業を拡大1943年に<トヨタ自動車工業>と<川崎航空機工業>の共同出資によって<東海航空工業>を設立しました。
1945年に<東新航空機>を設立しました。
<東海航空工業>が<愛知工業>に<東新航空機>が<新川産業>に社名を変更しました。
1953年に<新川産業>を<新川工業>に社名を変更しました。
1965年に<愛知工業>と<新川工業>が合併して<アイシン精機>を設立しました。
1969年に米国<ボーグ・ワーナー>との合弁で<アイシン・ワーナー>を設立しました。
1970年に<アイシンU.S.A>を設立しました。
1988年に<アイシン・ワーナー>から<アイシン・エィ・ダブリュ>へ社名を変更しました。
2016年に<アイシン精機>と<シロキ工業>が経営統合しました。
2017年に<アイシン精機>と<アート金属工業>が経営統合しました。
2019年に<アイシン・エィ・ダブリュ>と<アイシン・エーアイ>が経営統合しました。
<アイシン>のビジネスモデル2020年1月に<アマノ>と共同で自動運転を利用した駐車システムの実証実験を始めると発表しました。
駐車場の入り口から乗降場まで運転者を乗せたまま自動運転した後無人運転で車庫入れします。
空いた駐車スペースに効率的に収納でき隙間なく車を詰められて空間効率が高まるなどのメリットが見込まれます。
カーシェアの貸し出しや返却時の活用などを想定して実用化に取り組み<アマノ>が手掛ける駐車場システムの効率化にもつなげる考えです。
2020年1月に<アイシン精機>の伊勢清貴社長が年頭に2020年針路を述べました。
「2020年は分社経営からグループ経営への変革を速度をあげてやり切る」「2021年には変速機生産の中核子会社である<アイシンAW>を統合する」「研究開発などは各社が独自に動いていたが今後はグループ全体がひとつの方向に向かう」2020年2月に発表した『4~12月期』の純利益は前期比44%減の466億円でした。
中国市場の減速を受けて主力の自動変速機の販売台数が9%減少したことが影響しています。
2020年2月にライドシェアサービスの実証実験を始めると表明しました。
タクシー会社や地元企業の協力を得ながら高齢者の移動支援を目的にしたライドシェア(相乗り)サービスとなる『チョイソコ』の実証実験を2020年10月から岐阜県各務原市で始める考えです。
高齢化に伴い運転免許の返納者の増える地域で生活の利便性を確保する狙いです。
2020年2月に4月から社内カンパニー制を導入すると発表しました。
2021年4月に予定する子会社の<アイシンAW>との経営統合に備えて前倒しで組織を再編することで意思決定を迅速化させる狙いです。
2020年3月に1人乗りの小型電動移動機器の事業化を発表しました。
岐阜市のショッピングセンター『カラフルタウン岐阜』に第1弾として有償でリース提供します。
『 ILY-Ai(アイリーエーアイ)』は商業施設に特化したパーソナルモビリティーで2019年7月から『カラフルタウン岐阜』で実証実験として買い物客に『 ILY-Ai 』を貸し出していて土曜・日曜には平均で1日約30人が利用していました。
2020年4月に<アイシンAW>との経営統合に伴い社名を変えると発表しました。
2021年4月に予定する経営統合で<アイシン>に社名を変更します。
定款の事業の目的は撤退を表明したミシンやベッドなどの事業項目を削除してモビリティサービス関連製品の開発・製造・販売を明記します。
2020年5月に『2021年3月期』の業績予想を非開示とし設備投資など計画も公表を見送りました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収益環境が厳しくなり先行き不透明からの判断となります。
2020年5月に発表した『2020年3月期』の連結決算は純利益が前期比78%減でした。
中国などで新車需要が減速しているところ新型コロナウイルスの感染拡大が重なり部品の需要が落ち込みました。
地域別の営業利益は中国で営業赤字に転落し国内も60%の営業減益でした。
2020年8月に共働き世帯向けに小学生の放課後学習を支援すると表明しました。
2020年10月から愛知県岡崎市内の中心市街地に託児施設をオープンし小学校から児童を送迎し施設で英会話と学習塾のオンライン授業を提供し子育て世代をサポートする考えです。
2020年8月に傘下の関連企業を統合すると表明しました。
<アイシン・コスモス研究所>と<イムラ材料開発研究所><イムラ・ジャパン>の3社は2021年4月の経営統合に向けて基本合意しました。
国内外にあるグループ子会社87社で機能集約や統廃合など合理化に向けた検討を進めています。
2020年11月に子会社の<アドヴィックス>はインドの子会社2社を20201年4月に経営統合すると発表しました。
<アドヴィックス>はブレーキ事業を手掛けていますがブレーキの生産・販売を手掛けるインドの子会社2社を経営統合します。
2020年12月に経営統合を経て発足する<アイシン>の役員人事を発表しました。
社長には<アイシン精機>の伊勢清貴社長が就任し新会社の役員は33人とします。
経営統合に伴いスリム化し役員数を実質半分に減らします。
2021年2月に吉田守孝氏が新会社<アイシン>の社長に就任すると発表しました。
4月の新会社<アイシン>の設立時に社長となる伊勢清貴氏は6月より副会長になります。
吉田守孝氏は<トヨタ自動車>で副社長を務めていましたが2020年からトヨタグループで研究開発を手掛ける<豊田中央研究所>の会長を務めています。
2021年6月18日に4月発足の新会社<アイシン>の定時株主総会が開催されます。
株主総会では新社長に就任する予定の<豊田中央研究所>会長の吉田守孝氏<トヨタ自動車>の小林耕士執行役員が取締役に入る新体制について株主の判断を仰ぐことになります。
今日の企業事例である<アイシン>を少し俯瞰して見てみましょう。
2021年4月に東京秋葉原に人工知能開発拠点となる『Tokyo Research Center』を開設しました。
<アイシン精機>の台場開発センターに所属する15人ほどのAI研究者が移籍し<エクォス・リサーチ>の25人ほどと共に『Tokyo Research Center』を始動し年数人のペースでAI人材を採用します。
生産現場から自動運転まで様々な領域で人工知能の活用を推進する考えです。
2019年に<アイシン精機>は『2023年度』に電動化など『CASE』分野の売上高を2018年度比3倍の約1兆円に引き上げる方針を表明しました。
電気自動車用の新型駆動装置を2020年に量産して研究開発費全体に占めるCASE関連の割合を2023年度には半分程度まで高めグループ再編や効率化で捻出した経営資源を集約してCASEシフトを加速させる考えです。
自動車業界は『100年に一度の大転換期』を迎えていると言われています。
『CASEシフト』に適応できない自動車部品メーカーなどは廃業に追い込まれることもあります。
『CASEシフト』を進めるため既成概念に囚われることなくどこまで構造改革を進められるかが<アイシン>の企業存続の最大の課題となります。


