【実践経営戦略ノート】

第14話【実践経営戦略ノート】
『顧客満足度が低い原因とは?』
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クレームを減らす
顧客心理の理解と改善策
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いつもお読みいただき有難うございます。
組織変革コンサルタント
経営戦略コンサルタント
の渡邉ひとしです。
顧客第一を掲げているのに
なぜかクレームが減らない。
この矛盾に悩む経営者は
少なくありません。
商品やサービスの品質を上げても
顧客満足度が向上しない理由は
実は顧客の心理を
理解していないからです。
解決の鍵は顧客が抱く期待と
感情のメカニズムを把握し
組織全体で対応する
仕組みをつくる取り組みです。
なぜならクレームの多くは
製品の不具合ではなく
顧客の期待と
現実のギャップから生まれる
感情的な不満が原因だからです。
今回は
顧客満足度低下の真因を
顧客心理の観点から分析し
クレームを減らすための
具体的な改善策を解説します。
*写真はイメージです
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顧客満足度が下がる本当の理由
期待値管理の失敗
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顧客満足度は単純な引き算で決まります。
「事前の期待」から
「実際の体験」を引いた値です。
多くの企業は
サービス品質向上に注力しますが
より重要なのは
期待値の適切な管理です。
営業担当が
過剰なセールストークで契約を取り
現場が標準的な対応しかできない。
このズレが
期待外れという評価を生みます。
顧客の期待は
・営業の発言
・Webサイトの表現
・クチコミ
など様々な要因で形成されます。
これらを統一的に管理できていない
企業が多いのが実情です。
さらに深刻なのは
感情面への配慮不足です。
納期遅延や不具合といった
機能的な問題は
適切に対処すれば回復可能ですが
「対応時の態度が冷たい」
「軽視された」
と感じさせる対応は
顧客の心に深い傷を残します。
顧客は問題解決と同時に
自分の心情を
理解してもらいたいと願っています。
IT支援会社のA社で営業が
「導入3日で業務が激変する」
と約束して契約を獲得しました。
しかし開発部門は標準的な
2週間の導入支援を想定しており
実際には顧客が操作に慣れるまで
1ヶ月を要しました。
顧客は「話が違う」と激怒しました。
問題の本質は
営業と開発の情報連携不足にありました。
各部門が独立して動き
顧客への約束事項が共有されていない
典型的な縦割り組織に起因する
『部門間サイロ』が招いた失敗です。
営業と開発の定期ミーティングを設け
顧客への提案内容を
全部門で共有する仕組みを導入した結果
クレーム件数は半年で4割減少しました。
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クレームが繰り返される組織の
構造的問題と改善策
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同じようなクレームが
繰り返される企業には
共通の組織的な問題があります。
現場の努力不足ではなく
経営層が見過ごしている
仕組みの欠陥が原因です。
まず
『マニュアル依存症』があります。
「規定ですので」という対応は
一見正しく見えますが
顧客の感情を無視しています。
マニュアルは最低限の基準であり
顧客の感情を汲み取る裁量を
現場に与える必要があります。
次に
『短期評価の罠』です。
クレーム処理件数や
処理時間だけで評価すると
根本原因の分析が疎かになります。
「なぜ発生したか」
「どうすれば再発を防げるか」
という視点での分析体制が不可欠です。
改善には
顧客の声を可視化し
感情の変化を記録する仕組みが必要です。
単なる満足度調査ではなく
「不安」「期待」「怒り」といった
感情の推移を把握します。
その情報を現場と共有し
具体的な改善に落とし込む
定例会議を設けます。
卸売業のB社で納品ミスのクレームが
多発していました。
当初は
配送担当者の責任とされていましたが
詳細な分析により
受注システムへの入力ルールが曖昧で
担当者ごとに品番の入力方法が
微妙に異なっていた事実が判明しました。
システムの改修とルール統一により
ミスは激減しました。
さらに
月次のクレーム分析会議を導入し
全部門で原因と対策を
共有する体制を構築しました。
結果として
クレーム対応コストが年間で35%削減され
顧客からの信頼も回復しました。
分析に基づく改善が
単なる対症療法を超えた
根本解決をもたらした好例です。
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今日のまとめ
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顧客満足度の低下は
顧客心理への理解不足と
組織の構造的な問題に起因します。
・期待値の適切な管理
・感情面への配慮
・部門間の情報連携
・継続的な分析
・改善の仕組み
これらが不可欠です。
クレームを
処理すべき負担ではなく無料で得られる
経営改善のヒントとして捉え直せば
真の顧客満足と強い組織を築けます。
顧客の声に真摯に耳を傾け
組織全体で改善に取り組む姿勢こそが
持続的な成長への道筋となります。
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次回の予告
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次回の発行は
10月27日月曜日の予定です。
第15話
『新規顧客獲得に伸び悩む中小企業必見
ペルソナ設定でターゲットを明確化』
次回もどうぞ宜しくお願いいたします。
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経営者の方は
自社の全体像を把握しているつもりでも
心理的バイアスや
無意識の防衛機制により
問題の本質や自分の意思決定の癖に
気づけない事柄が多々あります。
脳科学的にも自己認知には限界があり
感情や習慣に支配された判断を
客観的に見直すことは困難です。
経営コンサルタントは
外部の視点から構造的に現状を分析し
経営者ご本人では
見落としがちな課題を可視化します。
だからこそ
冷静で第三者的な知見を持つ
コンサルタントの存在が
経営判断の質を高め
組織を持続的に成長させる上で
不可欠なのです。
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<令和2年度迄>
中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 経営学部経営学科
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<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』 (2019年)
『我が師と人生の軌跡(仮)』(2026年)
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